【気象予報士が解説】台風1号発生!統計史上5番目に遅い記録 16日にかけて九州で警報級の大雨の可能性

台風1号発生 この後の進路は?

今日11日(水)午前9時に台風1号(ウーティップ)が南シナ海で発生しました。
この後は、西よりに進んだあと、進路を北よりに変え14日(土)は中国の華南に上陸するでしょう。
その後は北東に進み、16日(月)には中国の華中で熱帯低気圧に変わりそうです。
その先の進路予想は発表されていませんが、来週16日(月)以降、中国大陸を抜けて東シナ海で台風に再発達し、日本付近に接近する可能性もまだ否定できません。台風1号の今後の動向に注意が必要です。

台風1号の発生は5番目に遅い記録 年間の発生数や接近数との関係は?

20250611台風1号の遅い記録

今日発生した台風1号は、2016年以来9年ぶりに台風1号の発生が6月にずれこみ、1951年からの統計によると、5番目に遅い発生となっています。
発生が遅いからといって、その年の発生数も少ない傾向にあるかというと、そうではありません。平年で25.1個の台風が発生していて、台風の発生が遅くなった場合でも、平年を上回る個数となっている年もあります。
ただ、台風の年間接近数は、平年より少なくなる傾向があります。平年の年間の台風接近数は11.7個ですが、1973年は4個と統計史上最も少なく、1983年は7個、1998年は8個と発生数が少ない年のトップ10入りをしています。

梅雨前線+台風の湿った空気で雨雲活発化!非常用持ち出し袋の備えを

8日(日)は四国と九州北部で、9日(月)は中国、近畿、東海地方で、昨日10日(火)は関東甲信、北陸が梅雨入りしたと発表があり、今週は梅雨入りラッシュとなっています。
西・東日本では梅雨入り早々に大雨となっていて、来週16日(月)頃にかけては、台風1号の発生により梅雨前線の活動が活発になりそうです。来週16日(月)頃にかけて九州から関東では雨が降りやすく、今日11日(水)は九州から関東で、16日(月)にかけては九州で警報級の大雨となる可能性があります。
さらに、今週末14日(土)以降は東北地方も梅雨入りとなる可能性があります。
大雨災害に備えて、非常用袋の準備や避難場所の確認などを行いましょう。
非常用持ち出し袋

<そらくらの関連ページ>
・「もしも」に備えるため大雨の用語を確認
https://sorakura.jp/moshimo-bousai/

・雨の降り方の強さと体感について気象予報士が解説
https://sorakura.jp/20230518201/

・風の強さと体感についても気象予報士が解説
https://sorakura.jp/20230926201/