【気象予報士が解説】春は風が強い季節!いつまで強風に注意が必要?対策を見直して

風が強まる理由は?天気図の等圧線に注目


強風の原因は『寒冷渦』です。
寒冷渦は低気圧の一種で、上空の強い西風である偏西風(へんせいふう)から切り離されているため、動きが遅い特徴があります。寿命が長く、時には10日以上も影響が続き、特に大陸に寒冷渦がある場合、日本付近は上空には寒気が、地上には暖かな南風が吹き込み、大気の不安定な状態が続き、注意が必要です。
寒冷渦は、かなり速度が遅いながら、今日15日(火)夜は北日本付近に進みそうです。この低気圧は発達傾向で、本州付近は等圧線の間隔が狭まっています。このため、しばらくは強風に注意が必要です。

この強風いつまで注意が必要?

今日をピークに全国的に強風に注意してください。特に北陸周辺は今夜いっぱい暴風警報が発表される可能性もあり、新幹線や航空機など長距離の移動を予定されている方ほど、交通情報の確認をしましょう。
天気急変のサイン
低気圧の通過に伴い、晴れ間の出ている地域も天気の急変にご注意ください。雷雲が発達すると急に冷たい風が吹いて、突風の発生する可能性もあります。天気急変の3つのサインに気づいたら、頑丈な建物の中に移動するなど、安全を確保してください。

春は強風シーズン!見直したい強風の対策とは?

春は、日本付近で冬の冷たい空気と暖かな春の空気がぶつかり、低気圧が発達しやすく、強風に注意が必要なシーズンです。風が強まる前にいま一度強風の対策を見直しましょう。

・雨戸や網戸の固定
強風の前には雨戸がしっかりと閉められるかどうか確認しましょう。必要に応じて補強を行ってください。
・屋外のものを室内にしまう
雑巾や物干し竿、植木鉢は風で飛ばされると窓ガラスを割る可能性もあります。飛ばされたり倒れたりする可能性のあるものは家の中に入れましょう。
・側溝や排水溝の掃除
まだ先にはなりますが、これから6月以降、本州付近は梅雨シーズンを迎えます。側溝や排水溝にごみが詰まってしまうと、水があふれる可能性があります。
ベランダやバルコニーなども排水溝が詰まっていないか確認しましょう。

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