「啓蟄」とはどういう意味でどんな季節?【二十四節気・七十二候】

二十四節気「啓蟄」の意味

啓蟄(けいちつ)は、「啓」は虫が土の中にこもること、「蟄」は戸を開くという意味があります。冬眠をしていた虫などが地上に出てくる頃で、ヘビやカエルも冬眠から目覚める時期です。昔の中国ではヘビやカエルなどの爬虫類も虫の仲間として考えていたため、漢字で書くと、ヘビは「蛇」、カエルは「蛙」と虫偏がつきます。この頃に鳴る雷のことを「蟄雷(ちつらい)」や「虫だしの雷」と言います。

啓蟄の七十二候

・ 初候:蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) 3月6日~3月10日頃

9月の秋分の時期の七十二候、「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」と対になっていて、“坏”には閉ざす・埋めるといった意味があるのに対して、”啓”という字には開くという意味があります。
徐々に暖かい春の気配が感じられるようになり、冬眠していた虫などが目覚めて、地上に出てくる頃です。

・ 次候:桃始笑(ももはじめてさく) 3月11日〜3月15日頃

昔は花が咲くことを“笑う”と表現したそうで、桃の花が咲き始める頃という意味です。
春を代表する花といえば、桃や桜、梅があります。開花時期は梅が少し早めで、桃や桜は3月中旬頃から咲き始めます。花の見分け方は、花びらの先がとがっているものが桃、丸みのあるものが梅、切れ目があるものが桜です。花がついている軸にも違いがあり、軸が短いのが桃、軸がないのが梅、軸が長いのが桜です。

・ 末候:菜虫化蝶(なむしちょうとなる) 3月16日~3月20日頃

“菜虫”とは、大根やカブ、白菜などの葉を食べる虫で、主にモンシロチョウの幼虫などのことです。幼虫が羽化して蝶となるという意味があります。モンシロチョウの寿命は短く、およそ2週間ほどです。卵から蝶になるまでは2か月ほどで、1年の間に複数回の世代交代を行います。

この時期に使える時候の挨拶

時候の挨拶とは、手紙などの最初に書く季節を表す言葉や挨拶文です。
さまざまな表現がありますが、3月上旬~3月中旬にかけて、よく使われるものをいくつかご紹介します。

① 啓蟄(けいちつ)の候
冬眠していた生き物たちが目覚める頃になりましたね~という意味です。
二十四節気の啓蟄から次の節気の春分(しゅんぶん)の前日まで使うことができます。

② 仲春(ちゅうしゅん)の候
“仲春”とは、二十四節気の啓蟄と春分の期間のことで、少しずつ春の暖かさを感じるようになりましたね~という意味です。
二十四節気の啓蟄から4月上旬の節気 “清明(せいめい)”の前日まで使われる挨拶です。

③ 春情(しゅんじょう)の候
だんだん春めいてきましたね~という意味です。
3月中旬から下旬にかけて使うことができます。

④ 萌芽(ほうが)の候
草木の新芽が出る頃になりましたね~という意味です。
3月全般に使うことができる便利な挨拶です。

二十四節気や七十二候については、こちらのページでも解説しています。