小春日和とはどんな意味?11月に晴れやすい地域を解説!

小春日和は春の言葉ではない

小春日和という言葉を聞いたことがありますか?お天気キャスターが「今日は小春日和となりました」と言うことがあります。この小春日和ですが、「春」が入っているので春に使う言葉かと思う人が多いかもしれません。実は、小春日和は、秋の後半から冬の前半に使う言葉なのです。「小春」が旧暦の10月の別名で、今年2023年は11月13日から12月2日を指します。小春日和とは、晩秋から初冬にかけての暖かく穏やかな晴天という意味で、この時期は移動性高気圧に覆われると、日中は気温が上がって過ごしやすい陽気となり、春の気候に似ていることが由来だとされています。

小春日和は長続きしない?

小春日和ですが、長続きしないことが多いです。なぜかというと、この時期は天気が周期的に変化するからです。

上の図は、小春日和となった2022年11月28日9時と翌日の11月29日9時の天気図を並べたものです。天気図を見ると、高気圧と低気圧が交互に並んでいるのが分かります。ちょうど秋から冬のはじめ頃は、日本の上空には強い西風が吹いていて、その西風に乗って高気圧や低気圧が交互に通過します。そのため、高気圧に覆われて小春日和となっても、すぐに西から低気圧が接近して、天気が下り坂となってしまうのです。

11月の日照時間はどのぐらい?

それでは、11月はどれぐらいの時間晴れるのでしょうか。そこで11月の日照時間を地点ごとに見てみましょう。

上の図は、11月の日照時間の平年値をマップに表しました。この図を見ると、札幌と新潟は100時間に達しておらず、日本海側は日照時間があまり長くないことが分かります。一方、太平洋側は100時間を超える所が多く、日本海側と比べると日照時間が長いです。日本海側のこの時期は、例年だと、晴れたりくもったり、小雨が降ったりと変わりやすい天気となる日が多く、この状態を「しぐれ」と言います。このため、太平洋側の方が小春日和となるチャンスが大きいのです。

また、11月3日「文化の日」は、晴れの特異日と言われているのを知っていますか?晴れの特異日ということは、その日は晴れる可能性が高いということなのですが、実は、最近の傾向を見ると、晴れの特異日がずれてきているのです。そらくらでは、晴れの特異日について解説している記事がありますので、是非こちらも読んでみてください!

https://sorakura.jp/20221103201-2/

以上、小春日和と11月の日照時間について、簡単に解説しました。洗濯や行楽地に出かける際は、天気予報を確認して、小春日和を狙ってみてくださいね。

参考

気象庁 天気予報等で用いる用語 季節現象
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kisetsu.html