【大雨に厳重警戒】九州は日中に線状降水帯の発生する可能性

九州や山口県で夜間に記録的な大雨に

本州付近に停滞する梅雨前線には暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発な状況が続いています。昨日6月30日夜から今日7月1日未明にかけては山口県と福岡県で数年に一度しか発生しないような短時間の大雨が観測または解析された場合に発表される「記録的短時間大雨情報」となった地域がありました。また、山口県では今日未明に「線状降水帯」発生情報が発表されています。

今日午前11時までの1時間降水量の日最大値は以下の通りです。
▼山口県豊田(下関市)99.5ミリ(0:07まで) ※7月の1位の値を更新
▼山口県東厚保(美祢市)81ミリ(0:19まで) ※観測史上1位の値を更新
▼山口県山口(山口市)70.5ミリ(0:10まで)
▼山口県秋吉台(美祢市)68ミリ(0:02まで)  ※7月の1位の値を更新
▼福岡県空港北町(北九州市)67ミリ(2:45まで)  ※観測史上1位の値を更新

このあとの雨の量は?厳重警戒続けて

10時40分現在、活発な雨雲は九州南部から四国、関東へのびていて、北陸地方にも別の活発な雨雲が流れ込み続けています。

このあと今日午後も、西日本から東日本の広い範囲で、雷を伴った1時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、大雨となるでしょう。九州では局地的に1時間80ミリの猛烈な雨が降りそうです。
予想される24時間降水量は以下の通りです。

今日日中にかけて九州では線状降水帯が発生し、この予想以上に雨の降るおそれがあります。
九州では6月29日からの降り始めからの雨量が400ミリを超え、平年の7月1か月分以上の雨の量が観測されている地点があります。
未明に記録的な大雨となった山口県や福岡県では、活発な雨雲が南下していて、夜間と比べると雨が弱まっていますが、降り続く大雨により、土砂災害のリスクの高い状態が続きます。
引き続き土砂災害をはじめとした大雨災害に厳重に警戒をしてください。
また、大きな河川では、上流の大雨が時間を経過してから集まり、一気に下流の水位の高まる可能性があります。雨が一時的に止んだり、弱まったりした際に川や崖に様子を見に行くことは危険です。安全な場所で過ごすようにしてください。
西日本や東日本では、このあとも引き続き局地的に大雨となる可能性があります。外出する際は、現在お過ごしの場所だけではなく目的地の天気も確認しましょう。道路や鉄道などの下を通過するアンダーパスは短時間の大雨によって、冠水してしまう可能性があります。ルートを検索し、危険な場所を迂回するようにしてください。
いまの雨雲の様子をそらくらで確認をしてみましょう!

雨雲レーダー


時間ごとの降水量でどのような降り方になるのかこちらのコラムで解説しています。

1mmの雨ってどんな雨?雨の強さと体感を気象予報士が解説!

明日以降の天気は?


明日は梅雨前線がいったん南下し、全国的に晴れ間の出る地域が多いでしょう。ただ、西日本で午前中まで雨や雷雨になる所があり、九州は明日の午後以降、再び雨が予想されています。
その後も九州では雨が続きそうです。梅雨も終盤に入り大雨となって、同じような場所で雨の降り続くおそれがあります。
最新の情報で確認し、大雨の備えができているか、いま一度確認するようにしてください。