今日から6月に入りますが、例年では6月になると本州各地も梅雨入りしてくる頃です。また、暦の上でも夏至を迎え夜の時間が一番短くなる時期です。曇りや雨の日が続く梅雨空が増えますが、夜空を見上げて晴れている日には、月や星を鑑賞してみましょう!
6月1日(日):月と火星が接近
6月1日(日)の西の空には、半月より少し細い月と赤い惑星・火星の共演を見ることができます。実際は月の明るさがあるため、月と火星の見た目の距離は画像よりも近く感じるでしょう。
肉眼でも見ることができますが、双眼鏡を使うとさらにはっきりと見ることができます!
6月11日(水)満月:今年最も空の低い場所に!ストロベリームーンとは?
ストロベリームーンとは、6月の満月を表す言葉です。アメリカの先住民族ネイティブアメリカンの多くの部族は、各月の満月に名前をつけて、季節進行を把握する手掛かりにしていました。日本では3月から4月頃に苺の旬を迎え、なぜ6月がストロベリームーン?と思われる方もいるかもしれませんが、6月は野イチゴの収穫時期で、名付けられました。
満月になるのは午後4時44分頃で、午後7時過ぎには月の出の時間を迎えます。夏至が近いため、今年最も空の低い位置で満月が見られるでしょう。
筆者一押し!6月25日(水)新月:夏の星座の解説
25日(水)には新月を迎え、お月様のない空は少し物足りなく感じるかもしれませんが、星の観測にはピッタリです!
夏を代表する星座として有名な「夏の大三角」。どれも明るい星ばかりですので、街明かりの多い都市部でも空が開けていれば比較的簡単に探すことができます。星座と星の名前をまずは紹介していきます。
・わし座
わし座の1等星アルタイル。日本では七夕伝説における彦星(ひこぼし)としても有名です。
・こと座
次にこと座の1等星ベガ。こちらは同じく七夕伝説の織姫星(おりひめぼし)とも呼ばれています。
・はくちょう座
はくちょう座の1等星デネブ。はくちょう座のお尻に位置する星座です。
今月の星空情報を参考に、夜空を眺めてみましょう!
【番外編】長野県の野辺山にある国立天文台ってどんなところ?
今年4月に公開された少年探偵が活躍する映画の舞台にもなった長野県・野辺山(のべやま)にある天文台についても調べてみました!
正式には、国立天文台の施設で野辺山宇宙電波観測所という施設名です。日本の電波天文学の聖地とも呼ばれ、施設内には大きなパラボラアンテナがあり、宇宙からの電波を集めています。
大きなパラボラアンテナは、ざっくり例えるとご家庭にある衛星放送と同じ原理で観測を行っています。宇宙からの電波は、衛星放送よりも弱いため、大きなパラボラで電波を集める必要があるんです。野辺山にある望遠鏡は45mもあり、「ミリ波」と呼ばれる電波を観測する電波望遠鏡では世界最大級です!
施設では、見学ツアーなども行っているようです。夏休みの旅行の計画の参考にしてみてはいかがでしょうか?
<参考・画像引用>
・国立天文台「ほしぞら情報2025」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/
・国立天文台「野辺山宇宙電波観測所」
https://www.nro.nao.ac.jp/