【2月の天体情報】満月はいつ?月に現れるアルファベットとは?長寿の星「カノープス」にも注目

2月は暦の上では春を迎えますが、まだまだ寒い時期ですね。今月(2025年2月)の天体のおすすめ情報を解説します!

2月5日(水):月面に注目!現れるアルファベットとは?

今月の筆者一押しは「月面X(げつめんエックス)」と呼ばれる現象です。
月面X
新月と満月の間の「上弦の月」の限られた時間帯に月の欠けた部分の中にアルファベットのXの文字が見られることがあります。これを月面Xと呼びます。
月にも地球と同じように土地の起伏があり、山頂部のみに太陽の光が当たるとXの文字が浮かび上がることがあります。月面Xが見られる時間が限られるため、見られるのは一年に数回程度となります。月面Xが見られる同じタイミングで上限の月ではアルファベットのLやVの文字も見ることができるようです。
肉眼では観察が難しい現象となるため、天体望遠鏡や双眼鏡で探してみましょう!

2月12日(水):2月の満月の別名は?

snow moon

今月2月の満月は12日(水)に迎えます。満月となる時刻は午後10時53分で、日本からは真ん丸なお月様を眺めることができそうです。
2月の満月はアメリカの農事暦では「スノームーン(snow moon)」とも呼ばれます。例年2月は冬型の気圧配置がゆるみ、冬晴れが続いていた太平洋側も南岸低気圧によって、雪の降ることもあります。もし晴れていれば満月を観察してみてはいかがでしょうか?

2月に見頃を迎える『長寿の星』とは?カノープスを見つけよう


最後にオススメするのは見られれば長寿になれるかもしれない星です。
その星はカノープスという「りゅうこつ座」の一等星。星座を作る星々で一番明るい星は、おおいぬ座のシリウスですが、二番目に明るい星が『カノープス』です。
主に南半球でみられる「南天(なんてん)」の星座のため、日本でカノープスが見られる北限は福島県付近となっています。福島県より北の地域では地平線から上がってくることはなく、逆に北限より南の地域は、南に行くほどみられるチャンスがあります。ただ、東京都心は、地平線近くに見えるかどうかなので、かなり見つけにくい星になります。
このカノープスが南に最も高く上がるのが2月頃で、南の空が低く開けた場所では見つけることができるかもしれません。
北半球では観察しにくいことからカノープスは中国では、「南極老人星(なんきょくろうじんせい)」と呼び、星を見ると寿命が延びるといわれています。

今月の星空情報を参考に夜空を眺めてみましょう!

<参考・引用>
・国立天文台「令和7年(2025)暦要項」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2025/rekiyou253.html

・国立天文台「カノープスを見つけよう(2025年2月)」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/02-topics04.html