今日6日(月)は本州付近を挟むように2つの低気圧が通過する影響で、北海道は雪が、東北から九州では広い範囲で雨が降っていて、今夜には関東が雨の中心となりそうです。久しぶりの雨が大雨となり、帰宅時間への影響も予想されていますが、これらの低気圧の通過後は再び冬型の気圧配置が強まるでしょう。
このコラムでは、今週の雪の見通しや豪雪地帯で注意したいポイントを気象予報士が解説します。
今週は10日(金)頃にかけて強い冬型の気圧配置が続く!
明日7日(火)は次第に冬型の気圧配置が強まり、10日(金)頃にかけて強い冬型の気圧配置が続くでしょう。このため、9日(木)をピークに日本海側では西日本も含めて雪が降り、東北や西日本は太平洋側にも雪雲が流れ込みそうです。今日6日(月)午前11時現在、9日(木)は東北南部や北陸、甲信には大雪に関する早期注意情報(警報級の可能性)が発表されていて、今後も大雪のエリアは拡大する可能性があります。
また、三連休中日の12日(日)は冬型が緩み、成人の日の13日(月祝)にかけて低気圧や前線が通過して、13日(月祝)は全国的に雨や風が強まって荒れた天気となるおそれがあります。北日本は平地でも、東・西日本は山沿いを中心に雪が予想されますので、新成人の皆さんは最新の情報にご注意ください。
青森県などはすでに記録的な大雪!今日は気温上がり融雪注意
青森県の豪雪地帯・酸ヶ湯(すかゆ)では、今月2日(木)に、観測史上最も早く積雪が4メートルを超えました。今日6日(月) 正午現在の積雪の深さは3.77メートルとなっていて、平年1月上旬の1.5倍程度となっています。
今日6日(月)は南風が吹いて気温が上がり、雨によって雪解けが進んでいます。多雪地では融雪やなだれに注意が必要です。
豪雪地帯で特に気を付けるべきことは
① 雪の重さによる建物の倒壊・損傷
雪の重さは、雪の状態によって大きく異なります。降ったばかりの新雪は比較的軽く、重みで固まったり、とけたり凍ったりを繰り返したりするほど重くなり、ざらめ雪は新雪の倍以上もの重さとなります。
例えば、一坪(約3.3㎡)の屋根の上に300kg/㎥の密度の雪が1m積もっている場合は、約1tの重さがのっている計算です。人間が約17人分(1人60kgと想定)の重さとなりますので、かなりの負荷がかかることが分かるでしょう。雪の重さによって、屋根が損壊したり、積雪が多い場合は倒壊したりする可能性もあります。
② 除雪作業中の事故
除雪作業中に転落したり、屋根からの落雪に埋もれてしまったりする事故は毎年のように起こっています。総務省消防庁によると、昨シーズン(令和4年11月1日~令和5年3月31日)の雪による死者数は60人で、特に65歳以上の高齢者の方が屋根の雪下ろしなど除雪作業中に亡くなったケースが多くなっています。
雪下ろしなど除雪作業はこまめに行い、比較的気温の高い日は落雪の危険が高い軒先に近づかないようにしましょう。除雪作業は必ず2人以上で声を掛け合い、安全を確保して行うようにしてください。
<参考>
・総務省消防庁 今冬の雪による被害状況等(令和4年11月1日~令和5年3月31日)
https://www.fdma.go.jp/disaster/info/items/setugai202303.pdf