コールドムーンの由来や意味とは
「コールドムーン(Cold Moon)」とは、日本語にすると“寒月”となり、アメリカの先住民族ネイティブアメリカンによる12月の満月の呼び名です。12月のこの時期は寒さが厳しくなることが由来です。
また、北半球では一年で最も昼が短く夜が長い“冬至”が近いため、「ロングナイトムーン」と呼んだりすることもあるようです。
満月を観察できる時間や方角は?
2024年のコールドムーンは、12月15日(日)の18時2分にちょうど満月となります。日本で夜の時間帯のため、観測条件はよいでしょう。
15日(日)の夜は、月の出てくる15時~17時頃に東の空に満月を見ることができ、日付が変わる前後から未明にかけて天の頂上を通って、朝の通勤や通学の時間帯に西の空に沈んでいきます。晴れていれば、一晩中満月を見ることができそうです。
冬至頃の満月は一年で最も高くのぼる!
冬至は、日本を含む北半球では、一年で最も太陽が低くのぼって昼が短く、月が高くのぼって夜が長くなる日です。これは、地球が地軸を一定の方向に23.5°傾けて太陽のまわりを公転していることと、“太陽の通り道=黄道(こうどう)”、“月の通り道=白道(はくどう)”が関係しています。
地軸が傾いていることで、黄道は一年を通して赤道の南北を行き来していて、夏至の頃に最も北を通り、高度が高くなります。そして地球から見た「黄道」と「白道」はほぼ同じ所を通っているため、地球を挟んで太陽と反対側に位置する冬至の満月は、夏至の頃の太陽とだいたい同じ位置を通ることになります。
つまり、冬至に近い12月の満月は一年で最も高くのぼるということです。
今夜の各地の天気はどうなる?
冬型の気圧配置となるため、北海道から九州北部の日本海側は雪や冷たい雨が降るでしょう。東北は太平洋側でも雪となりそうです。このため、満月の観測は厳しいでしょう。
関東はよく晴れて、一晩中満月を見られそうです。
東海から九州南部の沿岸部や沖縄は、雲の切れ間から観測チャンスがあるでしょう。
上空に強い寒気が流れ込んでいるため、夜は各地で冷え込みそうです。関東から九州南部の太平洋側では沿岸部が5度前後で、内陸部はさらに気温が下がるでしょう。屋外で天体観測をされる方は、ダウンコートやマフラー、手袋に加えて、ホッカイロや温かい飲み物を用意してください。足元は特に冷えますので、厚手の靴下やタイツがよいでしょう。
毎月の満月の名前とは?
アメリカの先住民族ネイティブアメリカンは、農耕や狩猟の目安とするため、12か月それぞれの月の満月に名前を付けたとされます。
コールドムーン以外の満月については、こちらのページで紹介しています。
<参考・引用>
・国立天文台 「各地のこよみ」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/
・国立天文台 「ほしぞら情報2024年12月」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2024/12.html