【気象予報士が解説】大型の台風21号発生!沖縄・奄美に接近後は来週末に本州へ接近・上陸の可能性も

大型の台風21号が発生!過去2番目に遅い上陸となるか?

今日25日(金)午前6時にマリアナ諸島で大型の台風21号が発生しました。19号・20号に続いて今年10月としては3つ目の台風となります。
この台風は29日(火)にかけて発達しながらフィリピンの東を西よりに進み、その後は北よりに進路を変えて、30日(水)には強い勢力で沖縄の南の海上に達しそうです。その後の動向はまだ不確実ながらも、来週末には本州へ接近・上陸する可能性があり、停滞する前線の活動も活発化しそうです。
なお、台風の上陸日時が最も遅かったのは1990年11月30日に和歌山県白浜町の南に上陸した台風28号で、今回の台風が上陸すればそれに次ぐ遅さとなりそうです。

台風接近前から前線活発化のおそれ!本体から離れていても大雨に要注意

本州の南海上には前線が停滞していて、この先も東・西日本太平洋側を中心に前線の影響を受けやすいでしょう。この前線に向かって台風由来の湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発となり、台風本体から離れていても大雨となるおそれがあります。台風+前線のパターンでは、特に山の南東斜面側で雨量が増える傾向があります。
また、台風21号は30日(水)午前9時時点で中心付近の最大風速が35m/s、最大瞬間風速は50m/sと予想されていて、風も強まって荒れた天気となる可能性があります。
最新の情報を確認し、早めに大雨や強風への備えをすることが重要です。

台風への備えのポイントとは?

台風が北上した場合、来週末の三連休に本州を直撃する可能性があります。旅行やお出かけを予定されている方も多いかと思いますが、今できる対策を解説します。

① 無理な移動は控える
台風は今後勢力を強めるため、雨や風が強まって荒れた天気となり、空や船の便に影響が出る可能性があります。旅行やお出かけを予定されている方は、無理をせずに移動日をずらしたり、予定を柔軟に変更したりするようにしましょう。出発前に必ず最新の情報を確認するようにしてください。

② シャッターを閉める・窓に養生テープを貼る
窓にシャッターがついている場合はしっかりと閉めましょう。また、窓ガラスが割れて飛散することの防ぐために、養生テープを貼ることも有効です。物干し竿や傘などは、室内にしまっておくなどの対策をしましょう。

③ 非常用持ち出し袋の用意・確認をする

非常用持ち出し袋 非常袋2
非常用持ち出し袋はいつでも持ち出せるように用意し、使用期限や賞味期限など中身の確認も行いましょう。また、自宅の備蓄品を用意しておくことも大切です。古いものから消費し、使った分を補充する「ローリングストック法」で無駄をなくすとよいでしょう。

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