【気象予報士が解説】台風のたまご発生!明日には台風21号発生か

マリアナ諸島で台風のたまご発生 発達すれば台風21号に

気象庁は、今日24日(木)に “熱帯低気圧”が今後24時間以内に台風になる可能性があると発表しました。マリアナ諸島で発生した熱帯低気圧bは、明日25日9時にマリアナ諸島で台風になる見通しです。熱帯低気圧が台風になれば台風21号となる見込みです。

文化の日を含む11月の三連休中に日本に接近・上陸のおそれも

熱帯低気圧の今後の進路は、明日9時にマリアナ諸島で台風に変わったあと西北西へ進み、26日(土)にはフィリピンの東に達するでしょう。その後も発達しながら29日(火)にかけてフィリピンの東海上を西へ進みそうです。その後の進路は発表されていないものの、各国の気象モデルでは、月末月初に沖縄に接近し、その後11月最初の三連休中に本州付近に接近・上陸する予測モデルもあります。11月に台風が上陸すると、1990年以来2事例目となり、かなり珍しいケースです。
また、29日(火)に予想される台風の中心付近の最大風速は秒速23メートル、最大瞬間風速は35メートルと、強さの階級はないものの、車を通常の速度で運転することが困難な非常に強い風が吹きそうです。10月23日現在、沖縄を含む日本の南海上の海面水温は28度以上と高く、台風がさらに発達する可能性もありますので、今後の動向に注意が必要です。

「秋雨前線+台風」は大雨のパターン!過去には大きな災害となったケースも

秋雨前線+台風

今回の熱帯低気圧は、台風接近前から西日本から東北に秋雨前線が停滞し、10月から11月始めにかけての長期に渡って大雨となるリスクがあります。
過去にはこのパターンで大雨となったことが多々あり、2017年10月21日から23日には西日本から東日本、東北地方の広い範囲で大雨が降り、全国的に暴風も吹き荒れました。死者が8人、建物への被害も発生し、床上・床下を合わせると、合計5882棟が浸水しました。この時は日本付近に秋雨前線が停滞し、日本の南海上では台風21号が北上しました。和歌山県新宮のアメダスでは1日の降水量が532mmと新宮の観測史上最大(2024年10月24日現在)で、また2日間で降った雨の量は880mmを超え平年の月間降水量の2倍を超える大雨となりました。

最新の気象情報や交通情報の確認を

11月始めの三連休で旅行や運動会などのレジャーの予定があるという方も多いかと思いますが、台風のコース次第では航空機や新幹線、高速道路などの交通機関に影響の出る可能性があります。最新の気象情報はそらくらで確認し、台風の動向次第では予定を変更するなど検討をしてみてください。

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