【気象予報士が解説】台風13号発生!3連休は強い勢力で沖縄・奄美に接近か

マリアナ諸島で台風13号発生 進路予想は?

9月10日21時にマリアナ諸島で台風13号が発生しました。台風の名前は「バビンカ」で、マカオが提案しプリンを意味します。台風13号は発達しながら北西に進み、明日12日(木)には暴風域を伴うでしょう。3連休の14日(土)と15日(日)は沖縄・奄美方面に強い勢力で接近する可能性があります。なお、東シナ海を北西に進む熱帯低気圧は、台風になる可能性は小さくなりました。

 

3連休は強い勢力で沖縄方面に接近の可能性

まだ、予報円が大きく不確実性はあるものの、台風13号は三連休の14日(土)と15日(日)に強い勢力で沖縄・奄美に接近する可能性があります。昨日、気象庁から発表された情報よりも発達する予想となりました。14日から15日に予想される台風13号の中心付近の最大風速は秒速35メートル、最大瞬間風速は50メートルと、多くの樹木が倒れたり、電柱や街灯が倒れるものがあるような猛烈な風が吹きそうです。沖縄・奄美方面では、最新の情報を確認し早め早めに台風への備えを行なって下さい。

 

「秋雨前線+台風」は大雨のパターン!過去には大きな災害となったケースも

秋雨前線+台風

今回の台風13号は、本州付近には直接の影響はないものの、今週の後半は北陸から東北南部付近に秋雨前線が停滞する予想となっていて、台風のコース次第で秋雨前線が活発化し、大雨となる可能性もあります。

過去にはこのパターンで大雨となったことが多々あり、2000年9月11日から12日には東海地方で大雨が降り、死者が10人、建物の被害も7万棟近くにのぼる災害が発生し、「東海豪雨」と命名されました。この時は日本付近に秋雨前線が停滞し、日本の南海上では台風14号が北上しました。名古屋のアメダスでは1日の降水量が428mmと観測史上最大(2024年9月11日現在)で、また2日間で降った雨の量は550mmを超え平年の年間降水量の3分の1を超える大雨となりました。

 

台風や秋雨シーズンへ向けた注意ポイントとは?

・大雨の注意ポイント

雨の強さと降り方

前線が停滞している場合は、台風接近時に加えて、接近前から雨が強まって大雨となるおそれがあります。滝のような雨が降ったり、息苦しさを感じたりすることもあります。

1時間に降る雨の量が30mmを超えると道路が川のようになり、50mmを超えると傘は全く役に立たなくなります。長時間の雨も災害のリスクはありますが、短時間で大雨となるとアンダーパスなどの低い土地が浸水したり、川が一気に増水したりする可能性が急速に高まります。また、市街地で短時間にまとまった雨が降ると、下水道などの排水施設の処理が追い付かなくなったり、川の水位が上昇することで下水道から川へ放流できずに溢れ出したりしてしまうことがあります。

 

・暴風の注意ポイント

風の強さ

台風本体が近づけば風も強まり、木が折れたり電柱が倒れたり、建物が倒壊したりすることもあります。

最大瞬間風速が30m/sでは、風に向かって歩けなくなり、転倒する人もいます。そして最大瞬間風速が40m/sを超えると、何かにつかまっていないと立っていられない状態となり、電柱や街灯が倒れることがあります。60m/s以上になると、ブロック塀や住家が倒壊するおそれがあり、屋外での行動はきわめて危険です。不要不急の外出は控えましょう。

 

今見直したい対策とは?旅行中でも交通情報の確認を

9月の3連休は旅行という方も多いかと思いますが、台風のコース次第では航空機や新幹線、高速道路などの交通機関に影響の出る可能性があります。最新の気象情報はそらくらで確認し、台風の動向次第では予定を変更するなど検討をしてみてください。

 

<関連コラム>

・【防災週間vol.3】秋の台風シーズンに向け、台風情報の要点チェック!

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・【防災週間vol.4】台風と秋雨前線の組み合わせには要注意!

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