【気象予報士が解説】台風7号は明日午後に関東最接近!今からできる荒天対策とは?

強い勢力へ発達した台風7号。今回の台風のポイントは「①強い勢力で東海~東北に接近」と「②Uターンラッシュの交通機関の影響」です。気象予報士が直前でもできる対策を解説します。

台風7号の最新の進路は?強い勢力を維持したま東海~東北に接近


強い勢力まで発達した台風7号は今後、関東の南の伊豆諸島近海を北上し、明日からあさってにかけて関東から東北の沿岸を北よりに進むでしょう。ただ、予報円を西よりに進むと、千葉県にかなり接近し、通過や上陸する可能性もあります。台風の接近に伴い大荒れの天気が予想されています。

雨や風の影響は?8月1か月分の雨量の2~3倍の降水が予想される地域も

今夜にも台風の一番外側の雨雲が関東に掛かり始め、次第に風が強まるでしょう。
・大雨
関東や東海、東北ではあさって17日(土)にかけて局地的に1時間80ミリの猛烈な雨が降る可能性があります。
予想される雨の降る量はいずれも多い所で以下の通りです。
▼明日昼前までの24時間
関東甲信地方 200ミリ
東海地方 150ミリ
東北地方 80ミリ
▼そのあとあさって昼前にかけての24時間
関東甲信地方、東北地方 200ミリ
伊豆諸島では、今夜から明日日中にかけて線状降水帯が発生し、局地的にはさらに雨量が増えるおそれもあります。大雨災害のリスクが夜間から急激に高まる可能性があります。
・暴風
関東や東海はあさってにかけて、東北は明日からあさってに、猛烈な風が吹く所があるでしょう。
予想される最大風速(最大瞬間風速)は以下の通りです。
▼今日
伊豆諸島 30(45)メートル
▼明日
関東地方、伊豆諸島 40(60)メートル
東北地方 30(45)メートル
東海地方 25(35)メートル
▼あさって
関東地方、東北地方 30(45)メートル
伊豆諸島では一部の家が倒壊するような猛烈な風が吹く所があるでしょう。また、関東地方も飛ばされてくるものによってケガをしたり、走行中のトラックが横転したりするような猛烈な風が吹く可能性があります。暴風に厳重に警戒し、不要不急の外出は控え、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動してください。
・高波
関東や東海はあさってにかけて、東北では明日からあさってにかけ、海上ではうねりを伴い猛烈なしけや大しけとなる所があるでしょう。
予想される波の高さ(いずれも、うねりを伴う)は以下の通りです。
▼今日
伊豆諸島 9メートル
▼明日
関東地方、伊豆諸島 10メートル
東北地方 8メートル
東海地方 6メートル
▼あさって
関東地方、東北地方 8メートル
高波に警戒し、海には近づかないでください。

交通機関へ影響大!いまだからこそできる対策とは?

お盆期間中で帰省や旅行をしているという方もいるかと思いますが、いまできる対策を気象予報士が解説します。

①無理な移動は控える

東海道新幹線をはじめ、東北新幹線などでも明日は計画運休がすでに発表されています。今後、計画運休をする鉄道が増える可能性もありますので、不要不急の移動は控えましょう。お盆期間中もお仕事という方はリモートワークを検討したり、旅先という方は移動日をずらしたりすることも有効です。今日日中のうちに検討をしてください。
ハザードマップ
関東に今年初めて台風が接近するため、ご自宅や勤務先のハザードマップを見直し、帰省中という方もご実家の近くの避難所をいま一度チェックしましょう。

②停電に備えモバイルバッテリーやペットボトルを凍らせる

5年前に大規模な被害をもたらした2019年台風15号により、千葉県では大規模な停電が発生し、1か月近くライフラインに影響が出ました。停電に備えるためモバイルバッテリーの充電をいまのうちに行いましょう。また、台風通過後は関東地方を中心に猛烈な暑さが予想されています。エアコンや冷蔵庫が使えないことも想定し、水を入れたペットボトルを凍らせておきましょう。

③自宅周辺の災害リスクをチェック!

雨戸がしっかりとしまるか、排水溝が詰まっていないか、大荒れの天気の前に確認しましょう。特に台風接近で暴風となるおそれがあり、ほうきや雑巾、物干し竿などが飛ばされ、窓を突き破る可能性もあります。今日のうちに室内にしまっておくなどの対策をしましょう。