今が旬!山菜の種類と取り方を解説

味覚から春を感じる山菜、今回は旬の山菜をご紹介します。最近では山菜狩りが含まれているツアーなどもあります。ただ、普段扱う食材ではないため、採ってきた山菜をどう食べればよいか迷うこともあると思います。山菜ごとのおすすめの食べ方もご紹介します。

春の楽しみ!6種類の山菜を紹介

こちらが今回ご紹介する6種類の山菜になります。山菜ごとに採取の仕方や食べ方が全く異なりますのでそれぞれに合った方法で楽しんでください。

山菜狩りの準備

必須の装備:長袖長ズボン、長靴など汚れてもよい靴、軍手、かごやポリ袋
山菜狩りは、山など自然の多い所で行うので、肌を露出させるのはNGです。枝や葉っぱで傷がついたり、虫に刺されたりなどのリスクがあります。また、山菜の中には湿地を好むものもあるため、長靴などぬかるみでも大丈夫な装備が安心です。また、採った山菜を入れるためのかごや袋も必要です。

あった方がよい装備:帽子やタオル、はさみやナイフ、スコップ
帽子やタオルは日差しを避けたり、汗を拭いたりするのに使います。はさみやナイフはタラの芽などの場合は枝にとげがあり、素手では危険なため重宝します。

また、うどなど地下に埋まっている山菜を取り出す際はスコップなど掘る道具があると便利です。

山菜狩りの仕方やポイント

まずは、山菜狩りをする場所が、自然保護区や私有地、立ち入り禁止の場所でないかを確認しましょう。
山菜などの植物は夜のうちに養分や水分をため込むため、午前中に採るとみずみずしいものが採れます。
また、雨が降った日の翌日は山菜狩りにオススメで、山菜はたくさん水分を吸い上げ、よく成長し、地中から顔を出した山菜を見つけやすくなります。
山菜ごとに採取方法を紹介しますが、多くの山菜は、採りつくしてしまうと今後その場所に出てこなくなってしまうこともあるため、採りつくさないということも意識してください。

ふきのとう


道路沿いや田んぼの畔や山の斜面、川の堤防に生えていることが多いです。適度に水気があり、かつ水はけのよい所を好み、一つ見つけるとまとまって群生しているのが特徴です。つぼみが開くとえぐみが強くなるので、写真のように地中から出たばかりのものがよいでしょう。

タラの芽


里山や林道沿いなど山の中でかつ、日当たりのよい所に多く自生しています。タラの芽はタラの木の芽の部分で、タラの木の高い所に生え、タラの木自体は鋭いとげをもっていることから採取する場合は、十分に注意する必要があります。芽が開いてきた頃がよく、芽の部分だけを採るようにしてください。枝を折ったりしてしまうと木が枯れてしまうことがあります。

わらび


日本全土に分布しており、比較的見つけやすい山菜です。日当たりの良い場所を好み、土手やスキー場のゲレンデなど山間部で開けたところに多く生息しています。まっすぐに伸びる茎の部分と丸まった新芽の部分が特徴的で、あまり育ちすぎると固くなってしまうので、出ていて間もない、おじぎをしている時期が食べ頃です。色々な食べ方を出来ますが、アク抜きが必須となります。

うど


山間部や森林の中、沢沿いなど湿った場所に生えていて、皮をむくと茎の白い肌が特徴的です。ただ、この部分は地面に埋まっているため、地上に出ている葉っぱで探します。茎の部分は生で食べることができ、酢味噌をつけていただきます。

こごみ


適度に湿った場所を好み、沢や河原が近く、日当たりのよい水辺などで見つかります。先端の新芽がクルクルとしているのが特徴で、ゼンマイなどと間違えることがありますが、こごみは鮮やかな緑色をしていて、ゼンマイのような綿毛がありません。アクがなく、比較的調理しやすい山菜です。

ミズ


青森や秋田、山形などのきれいな渓流沿いや滝の近くなど常に湿気が高く、じめじめとした場所に群生します。水しぶきなどで足元が滑りやすくなっているため、採取の際は特に注意が必要です。茎の部分を春は食べますが、秋には実(コブ)の部分を食べる地域もあります。適度に粘り気があるのが特徴です。

採ってきた山菜に合う食べ方を紹介

生で食べる!:うど(茎の部分)

今回紹介した中でうどは生で食べることができます。皮をむいて切った後に酢水にさらし、酢味噌をかけて頂きます。ただアクが比較的強く胃腸に負担がかかるので、食べすぎには注意が必要です。

茹でて食べる!:わらび、こごみ、ミズ
山菜を茹でると、シンプルながらも素材の旨味を楽しむことができます。茹でる際には、塩を加えたお湯で茹でましょう。
ただ、わらびは事前にアク抜きが必要で、重曹を入れたお湯でゆでて、そのまま半日ほど置いておきます。これでアク抜きはOKなので様々な料理に使えます。

天ぷらで食べる!:ふきのとう、タラの芽、わらび、うど(新芽の部分)、こごみ

天ぷらはほとんどの山菜をおいしく食べることができます。サクサクとした食感と衣の香ばしさが山菜の風味を引き立て、衣の中に閉じ込められた山菜のうまみが口の中に広がります。

炒めて食べる!:わらび、うど、こごみ、ミズ
他の食材と合わせて炒めることで立派なおかずになります。豚肉や油揚げなどと炒めると、シンプルな味付けでも美味しくいただけます。
旬の山菜を楽しんでみてはいかがでしょうか。

<参考>
京都府 南丹広域振興局 南丹の森林資源「コゴミ」:https://www.pref.kyoto.jp/nantan/no-norin/documents/1205372018155.pdf