「冬至」とはどういう意味でどんな季節?【二十四節気・七十二候】

二十四節気「冬至」の意味

冬至(とうじ)は、日本を含む北半球では一年の中で最も昼が短く、夜が長くなる日です。「冬至、冬なか、冬はじめ」という言葉があり、一段と寒さが厳しくなりますが、一年で最も寒いのはひと月ほど先の「大寒」の頃です。冬至は、かぼちゃを食べたり、柚子湯に入ったりして、無病息災を祈る習慣があります。

冬至の七十二候

・ 初候:乃東生(なつかれくさしょうず) 12月22日~12月25日頃

乃東(なつかれくさ)とは、漢方薬にも用いられる”夏枯草(かこそう)”の古名で、シソ科の多年草の“ウツボグサ”のことです。冬真っ最中に芽を出して越冬し、春に成長して紫色の花を咲かせた後は、夏になる頃に枯れていきます。
6月の夏至の時期の七十二候、「乃東枯(なつかれくさかるる)」と対になっています。

・ 次候:麋角解(さわしかつのおつる) 12月26日〜12月30日頃

牡鹿の角が落ちる頃という意味です。麋(さわしか)は、大鹿を指し、中国に生息する “麋鹿(びろく)”と言われています。麋鹿は“四不像(しふぞう)”とも呼ばれ、角は鹿、頸部はラクダ、蹄は牛、尾はロバに似ていることが名前の由来とされます。一度は絶滅したと思われ、現在も絶滅危惧種となっています。

・ 末候:雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる) 12月31日~1月4日頃

雪の下では、麦が芽を出す頃という意味です。麦はイネ科の越年草で、秋まき小麦の場合は、秋に種をまいて、新芽は雪の下で越冬し、春になると生長して初夏には収穫されます。
5月の小満の時期の七十二候、「麦秋至(むぎのときいたる)」と対になっています。

この時期に使える時候の挨拶

時候の挨拶とは、手紙などの最初に書く季節を表す言葉や挨拶文です。
さまざまな表現がありますが、12月中旬~1月上旬にかけて、よく使われるものをいくつかご紹介します。

① 冬至(とうじ)の候
冬至を迎える頃になりましたね~という意味です。
二十四節気の冬至から次の節気の小寒(しょうかん)の前日まで使うことができます。

② 歳晩(さいばん)の候
年の暮れになりましたね~という意味です。
12月下旬に使うことができ、一年の最後のお手紙に使うのがおすすめです。

③ 月迫(げっぱく)の候
12月末が迫ってきましたね~という意味です。
12月中旬~下旬にかけて使える挨拶です。

④ 新春(しんしゅん)の候
お正月となりましたね~という意味です。
1月上旬の挨拶で、松の内(元日から7日、地方によっては15日まで)に使うのがおすすめです。

 
二十四節気や七十二候については、こちらのページでも解説しています。