台風進路図の注意点と2023年秋の台風の動向解説!

今週は9月に入り、まもなく台風シーズンに突入します。9月は年間で最も台風の上陸数が多く、台風の接近・上陸の予想が出る前に対策を完了させておきたいところです。このコラムでは、台風進路図の見方や2023年秋の台風の動向について解説していきます。

台風の右側に入ると危険!なぜ?

台風の進行方向から見て右側と左側どちらが雨や風が強いでしょうか?右側の方が雨や風が強まりやすいことが一般的に知られていて、台風の進行方向の右側は、台風に吹き込む反時計回りに吹く風と台風自体を動かしている風が同じ方向に合わさって風が強まるからです。そのため、台風の進行方向右側のエリアを「危険半円」といいます。危険半円は荒天になりやすく、より注意が必要になってきます。

お住まいの地域が危険半円に入るかどうかは「台風進路図」を確認していきましょう。

①台風進路図の見方 暴風警戒域とは?

それでは、台風の進路図と予報円について解説していきます。台風が日本に接近することが予想される場合、よくテレビなどの天気予報で下のような台風進路図を見るかと思います。

まず、台風がいまどんな状況なのかを確認していきましょう。黄色い円は、台風の強風域を表しており、平均風速が15m/s以上の風が予想されている領域になります。その強風域のさらに中心にある赤い円は、台風の暴風域で、平均風速が25m/s以上の風が予想されています。次に、予報の部分に着目していきます。白い破線で描かれた円は台風の予報円で、台風の中心が70%の確率で入ると予想されるエリアです。また、暴風域から伸びる赤い線で囲われた領域は、暴風警戒域といって、台風の中心が予報円内に進んだ場合、暴風域に入るおそれがあります。

②予報円とは?意味と大きさの特徴を解説!

台風進路図の予報円を見ると、日にちが先になるほど円が大きくなります。理由としては、日にちが先になるほど、予報のばらつきが大きくなるからです。つまり、予報円が大きいと、台風がどこに進むか、まだ正確には分からないということです。なので、予報円が大きいからといって、台風が大きくなるという訳ではありませんので、気をつけてくださいね。

事例でみる雨量と風速

それでは、台風が来ると、どれくらいの雨が降り、風が吹くのでしょうか?昨年2022年に発生した台風8号を例に解説していきます。

台風8号(メアリー)は、2022年8月12日3時に日本の南の海上で発生し、ゆっくりとした速さで北上しました。その後も北上を続け、台風発生の翌日13日の15時前に静岡県御前崎付近を通過し、13日17時半頃に伊豆半島に上陸しました。台風8号は、台風周辺の暖かく湿った空気が南側に開けた斜面で持ち上がり、活発な雨雲が掛かり続け、静岡県を中心に大雨となりました。

台風8号が接近・上陸したときの静岡県で降った雨の量をまとめました。期間は8月11日10時~14日10時で、多い所を5地点表記しています。最も降水量が多かったのは、伊豆市の天城山で、平年の8月1か月分以上の雨がおよそ4日間で降ったことになり、静岡県内では土砂災害や浸水による被害が発生しました。

また、台風の接近・上陸に伴って、風も強まりました。

8月12日~14日の静岡県の最大瞬間風速をまとめました。特に、最大風速が強かった5地点を表記しています。ほとんどの地点で、台風8号が伊豆半島に上陸した17時半頃に風速が強かったことが分かります。石廊崎と松崎は25m/s以上の最大瞬間風速を観測し、暴風が吹き荒れました。このように本州近海で台風が発生し、発生から間もなく上陸するケースもあり、日ごろから台風への備えをしておきたいところです。

今年2023年の秋の台風の動向は?

2023年8月26日現在、台風の発生数は10個となっていて、8月は4個発生しています。この先も、9月や10月は例年だと発生数が多く、油断はできません。
8月22日に気象庁から発表された最新の3か月予報では9月は東日本太平洋側と西日本で降水量が平年並か平年より多くなる可能性があり、前線が停滞したところに台風が接近し大雨になるケースも想定されます。
また、日本の南の海上や日本近海の海面水温も高い状態が続き、台風が発達しながら日本に接近し、勢力を保ったまま上陸する可能性もあります。台風が発生したら、こまめに情報を確認しましょう。

ここまで、台風の進路図の見方や今年2023年の動向を解説しました。台風が発生した際は、進路図の見方を確認して、自分の住んでいる地域が予報円に入るかチェックしてみて下さい。日ごろからできる台風対策を意識してみましょう!

参考
気象庁 静岡地方気象台 令和 4 年台風第 8 号に関する静岡県気象速報
https://www.data.jma.go.jp/obd/bsdb/data/files/sg_history/22000/2022/22000_2022_3_8_1.pdf

気象庁 台風情報の種類と表現方法
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/7-1.html#track