物事を始めると縁起が良い日!二十四節気「芒種」とは?

今日6月6日(火)は、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」です。6月に入り、この先は本州でも本格的な雨のシーズンとなり、本州より早く梅雨入りした沖縄では梅雨の終盤となっていきます。
芒種は聞き馴染みのない方も多いと思いますが、物事を始めると縁起が良い日と考えられ、また6月6日は「稽古始めの日」でもあるんです。その理由を探っていきましょう!

二十四節気「芒種」の意味とは

芒種とは、稲や麦など、穂の実る穀物の種を蒔く季節ということからきています。昔は、芒種から夏至の頃にかけてが、種まきや田植えの忙しい時期でした。現在では、寒さに強い品種が作られ、種まきはもっと早くからできるようになっています。
本州付近では、いよいよ各地で雨の季節に入り始め、梅の実が黄色くなったり、ホタルが見られるようになってきたりと、自然の中も梅雨らしくなってきます。

芒種は物事を始めると縁起が良い?

芒種は、種をまいた植物がこれから成長していくことから、物事を始めると縁起が良いとされています。
また、2023年の芒種は6月6日ですが、昔から「芸事の稽古始めは、6歳の6月6日にすると良い」とされ、6月6日は「稽古始めの日」です。稽古始めの風習は、室町時代の能役者・世阿弥(ぜあみ)が記した、「風姿花伝(ふうしかでん)」という書物に由来します。この書物の中には、「この芸において、おほかた、七歳をもてはじめとす」、つまり稽古を始めるのは7歳(※数え年のため満年齢だと6歳)が良いと書かれています。
ここからさらに、「6歳の6月6日」としたのは、江戸時代の歌舞伎の言い回しや、指の形が由来(手を開いた状態から指を折って1から数えていくと6で「小指が立つ」ことから、「子が立つ」つまり「子供の独り立ち」を表す)という説があるそうです。
現在では、6月6日は「楽器の日」や「いけばなの日」など、様々なお稽古事の記念日になっています。

二十四節気とは

二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大暑」「霜降」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。日にちは年によって数日変わることがあり、毎年2月に国立天文台暦計算室が発表する「暦要項」で、翌年の日にちが公表されます。
「芒種」の次は6月21日頃の「夏至」で、昼の長さが最も長くなる日です。