今日2月19日(日)は、二十四節気の「雨水(うすい)」です。空から降るものが雪から雨へと変わり、春一番が吹くのも今ぐらいの時期です。本格的な春の訪れはもう少し先ですが、暖かくなったり寒くなったりという「三寒四温」を繰り返しながら、季節は徐々に春へと向かっていきます。
二十四節気「雨水」はどんな時期?
雨水(あまみず)がゆるんで草木が発芽し始め、日ごとに春の兆しが見られるようになってくる頃です。この時期は、東日本や西日本で梅の花が見頃を迎え、梅まつりを行っている所もあります。白や紅、ピンクの花や甘い匂いが、冬の終わりや春の訪れを感じさせてくれますね。
また、雨水には、雪の季節から雨の季節になる頃とか、雪や氷がとけて水になるという意味もあります。日本海側など雪国の多くの地域では、主に1月が雪の多い時期で、2月中旬から下旬にかけて積雪がピークとなり、3月になると徐々に雪どけが始まります。これから先は、降り積もる雪ではなく、とけ出す雪に気をつけなければいけません。
雨水は雛人形を飾るとよい日?
・ なぜ雨水に雛人形を飾るの?
一般的に、立春から2月中旬頃に飾り始めることの多い雛人形ですが、飾る日に明確なルールはないようです。ただ、「雛祭り」は紙などで作った形代(かたしろ)を水に流す行事が由来とされ、水が豊かになる雨水に雛人形を飾ると良縁に恵まれると言われます。
雨水を過ぎても問題はありませんが、前日に慌てて飾る「一夜飾り」は縁起が悪いとされるため、余裕を持って3月3日の桃の節句の1週間ほど前には、雛人形を飾り始めるとよいでしょう。
・ 雛人形を仕舞うのはいつ?
昔から「早くお雛様を仕舞わないと、お嫁に行けなくなる」という言い伝えがあります。
また、3月6日頃の二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」に片づけるとよいと言われることもありますが、慌てて仕舞うのはよくありません。くもりや雨の日に仕舞うと、その湿気が雛人形の大敵、カビの原因になってしまうためです。桃の節句が終わったらなるべく早く、天気のよい乾燥した日を選びましょう。汚れやホコリを落とし、箱に収納した人形は、湿気の少ない場所、例えば押し入れの上段などの高い場所に保管するといいようです。
二十四節気とは
二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大暑」「霜降」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。日にちは年によって数日変わることがあり、毎年2月に国立天文台暦計算室が発表する「暦要項」で、翌年の日にちが公表されます。
「雨水」の次の節気は「啓蟄(けいちつ)」です。冬ごもりをしていた虫たちも目覚め、季節は春へと加速します。