【そらトレ】冬といえば縄跳び!効果的にダイエットをしよう!

連載記事「そらトレ(空とトレーニング)」では、日々の天気を楽しみながら行えるようにウォーキングやランニング、宅トレなどのやり方をご紹介しています。2月は冬の定番の縄跳びです。縄跳びは短時間で効果的にカロリーを消費できるためダイエットに向いており、ランニングよりも短時間で効果を出すことができます!

冬は縄跳びの季節

縄跳びはロックダウン中にも手軽にできる運動としてアメリカやイギリスを中心にブームになり、インスタグラムでも筋トレと合わせて縄跳びを投稿する人が多くなっています。
皆さんは、小学校の授業で縄跳びを行いましたか?冬の体育の授業の定番といえば縄跳びですね。
なぜ、手が冷たくて、ロープを足にひっかけると痛い冬の時期だったのでしょうか。
学校の授業の内容は、学校教育法による「学習指導要領」で決められています。この中で縄跳びは保健体育の「体づくり運動」の「体ほぐしの運動」として記載されており、授業で行うこととなっています。ただ、時期の記載はなく、冬に行う理由は、他の種目との兼ね合いといわれています。

春や秋は運動会が行われます。気温や天気が安定していることの多いこの時期は、各地で運動会シーズンとなり、体育の授業も運動会に沿った内容になることが多くなります。また、夏は気温が上がるため、比較的熱中症リスクの低い水泳の授業がメインになってきます。一方、冬は気温が下がり、雪で屋外が使えなくなり、学校行事も少なくなるため、スペースを取らず手軽な縄跳びや縄跳び大会が行われるようになったと言われています。
小学校時代はこんなポジションだった縄跳びですが、実はランニングよりも短期間でダイエット効果があります。

縄跳びのダイエット効果

【ポイント】
老化は足から始まる
縄跳びは20分で、ランニング30分に匹敵するカロリーを消費できる

谷本ら「日本人筋肉量の加齢による特徴」よると
老化は上半身に比べて下半身の方が進みやすく、20代から脚力の老化が現れ、80代には20代の30%以上の筋肉が失われる

といわれています。
足をしっかり動かし、筋肉をなるべく維持することで健康寿命を延ばすことにもつながります。

また、ダイエットの効果として

鈴木勝己「なわとび健康法 丈夫な身体づくりと上達法」には
73kgあった女性が毎日朝晩10分間ずつなわとびを4カ月半続けて17kg痩せた

という例の紹介がされています。ひと月に4kg近く痩せたということになります。
そこで実際に消費するカロリーをランニングと比べると縄跳びの方が多くなっています。
体重が53kgの方の場合、
縄跳びの場合:10分間で約110kcal
ランニングの場合:10分間で約65kcal
1kg体重を落とすには、1日あたり約230kcal減らす必要があるため(ウォーキング記事より)、ランニングでは一日30分は必要なところですが、縄跳びは20分でクリアできる計算になります。また、足腰の強化だけでなく、ジャンプ動作は心拍数が上がり、血液循環がよくなるため、血管が若返りや体力の向上、基礎代謝量の増加、体温の上昇などの効果が見込まれます。

縄跳びのやり方

【ポイント】
長さは足元で縄を抑えて、腰と胸の中間あたりに調節
両肘を脇腹に近づけ、手首で回そう!

縄跳びは動作が簡単なので、基本さえわきまえればスポーツとしてこれほど上達の早いものはありません!跳ぶ時間は1日10~20分くらいが良いでしょう。それも休み休みでOKです。連続して跳べる時間を1分からしだいに増やしていきましょう。

【準備】
コンクリートのような硬いところでは足腰を痛めやすいため、土の敷かれた公園が理想的です。服装はランニングスタイルで、運動靴やスニーカーで行うのがオススメです。女性はスポーツ用ブラを選ぶと良いでしょう。
ロープの長さは足元でロープを抑えて、腰と胸の中間あたりに調節するようにしましょう。持ち方は、親指を上から添えるようにして持ってください。

【跳び方】
回す際は、腕からでなく、手首を回すようにしてください。両肘を脇腹に軽くつけるように脇をしめて持つようにしましょう。つま先を使って跳び、かかとをつけないのがコツです。呼吸は鼻から吸って口から吐きましょう。7,8m先を見るように意識すると姿勢が崩れず続けやすいです。この距離の目安は、マイクロバス一台分くらいになります。
また、跳ぶ前は足や足首、手首のウォーミングアップも必要です。足への負担がきつく感じる人は、かけ足跳びにすると負担が少なく続けることができます。ロープを回す速さは一秒に2回がベストです。

縄跳びは子供と本気で勝負ができる


縄跳びは、子供でも大人に勝つことのできる数少ないスポーツです!よーいドンで始めて何分跳べるかを一緒に競いましょう。跳び方さえ教えてしまえば子供の方がピョンピョン跳びます。
学校の授業で行われるだけあって、子供の体力づくりに最適で、いろいろな跳び方を教えることで 巧緻(こうち)性(手先や指先を上手に使うこと)やリズム感、体幹、反射神経のトレーニングにもなります。また、少しロープを長めにして、一人がロープを回し、二人で跳ぶのも良いです。冬の寒さを忘れてポカポカになるでしょう。

いかがでしょうか。2月はかすかに春の訪れが感じられますが、まだまだ寒い時期です。外に出るのがおっくうになる時期ですが、 縄跳び用のロープさえ購入すれば、子供から大人まで簡単にできるので是非試してみてください。次回3月は「健康的なサウナの楽しみ方」を紹介していく予定です。

<参考および引用元>
谷本ら「日本人筋肉量の加齢による特徴」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/47/1/47_1_52/_pdf/-char/ja
鈴木勝己「なわとび健康法 丈夫な身体づくりと上達法」1975年
榎木繁男「5分間なわとび健康法 お金のかからないファミリー・スポーツ 」1977年
文部科学省「小学校学習指導要領」 2017年告示
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm