二十四節気「寒露」の意味は?秋の空が高い理由とは

今日10月8日(土)は、二十四節気の一つ「寒露(かんろ)」です。みなさんの身の回りでも、稲刈りが真っ盛りだったり、木々の葉が赤く染まり始めたり、さらには渡り鳥を見かけたりと、少しずつ秋の深まりを感じることが増えてきているのではないでしょうか。

寒露の意味とは?

寒露とは、草や葉の上に結ぶ露もかなり冷たくなってきたという意味です。寒露から「晩秋」となり、暦の上では秋終盤に向かいます。ただ、二十四節気は古代中国の黄河流域の季節に基づいているため、日本の季節に置き換えるとズレが感じられ、実際はこれから秋本番を迎えます。

秋の空は高い

秋は、青空が綺麗な季節です。理由としては、大陸育ちの移動性高気圧に覆われることや、大気中の水蒸気やチリが少ないこと、雲の高さが挙げられます。
「太平洋高気圧」は、太平洋という名前のつく通り、海育ちで水蒸気を多く含みますが、「移動性高気圧」は大陸を進んでくるため、乾いた空気を運んできます。このため、秋は夏に比べて湿度がグッと下がります。 そして、秋は春に比べて空気中のチリが少ないのも特徴です。この水蒸気やチリが空の青さを左右します。

太陽から降り注ぐ光は、地球を取り巻く大気を通って私たちの目に届きます。太陽の光は透明に見えますが、実際はいろいろな色の光が含まれています。青や紫の光は、大気を通ってくる間に四方八方に散乱して、空全体に広がります。大気中の水蒸気やチリが少ないと余計な散乱が少なくなるため、空が白っぽくならずに澄んだ青空になります。
また、夏を代表する雲である「入道雲」が地上付近〜高度約2kmにできるのに対し、「うろこ雲」は高度約5〜13km、「ひつじ雲」は高度約2〜7kmと、秋の雲は空の高い所にできます。 このため、空がより広く・より高く見えるようになります。(参考:空のきれいな季節!秋の雲の種類と特徴)

秋の天気にまつわる言葉

秋は晴れる日は清々しい青空が広がり、かと思えば、高気圧と低気圧が交互に通過するため、天気はコロコロ変わります。そんな秋の天気にまつわる言葉は数多くありますが、今回は5つご紹介します。

① 秋晴れ

空気が澄んで、雲一つないような秋の晴れ渡った青空を表します。台風が通過した次の日や、移動性高気圧に覆われると、このような晴天となります。

② 天高く馬肥ゆる秋

「空は澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥えてたくましくなる秋」を表します。現代ではよい意味で使われますが、昔の中国では、匈奴(きょうど)という北方の騎馬民族が収穫の秋になると略奪にやってくることへの警戒を表す不吉な言葉でした。

③ 小春日和

小春日和は「小さな春」と書くために、「春先の暖かい日」と考えてしまいがちですが、小春は旧暦10月の異称です。現代の暦だと11月から12月初めとなり、その頃の移動性高気圧に覆われて穏やかに晴れる日を指しています。

④ 一雨一度(ひとあめいちど)

秋から冬にかけて、雨が降るたびに少しずつ気温が低くなる様子を表します。この季節は、低気圧と高気圧が交互に通過するため、天気は周期変化し、低気圧が通過したあとは大陸から冷たい空気が日本付近に流れ込んで、気温が低くなります。

⑤ 秋の空は七度半変わる

秋の天気は変わりやすいことから、人の心が変わりやすいことの例えとして使われます。同じような意味で「男心と秋の空/女心と秋の空」という言葉もあり、移り気で変わりやすい男女の愛情を表しています。

二十四節気とは?

二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大暑」「霜降」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。日にちは年によって数日変わることがあり、毎年2月に国立天文台暦計算室が発表する「暦要項」で、翌年の日にちが公表されます。

 

<参考資料>
気象庁「気象観測の手引き」第11章 雲
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kansoku_guide/tebiki.pdf