先週末から前線が停滞し、雨が続いたため、猛暑は一旦落ち着きましたが、この土日にかけて東海から九州では猛暑日地点が増加する予想です。
猛暑のメカニズムや暑さの見通し、熱中症対策について気象予報士が解説していきます。
先週の三連休は猛暑日地点0に!今週末は増加する予想
8月初旬は5日(火)に群馬県の伊勢崎で41.8度を観測し、これまでに国内で観測された最高気温を塗り替えるなど記録的な暑さになりました。
ただ、7日(木)以降は、本州付近に停滞した前線の影響で、先週末の三連休は熊本県をはじめ九州北部で大雨に見舞われた地域もありました。全国で900を超えるアメダスで気温が観測されていますが、10日(日)や山の日11日(月・祝)は猛暑日地点が「0」となり、暑さは一時的に落ち着きました。
ただ、今週末は猛暑が復活します。今日15日(金)以降は東海から九州で、あさって17日(日)以降は関東も含め、猛烈な暑さがぶり返しそうです。
猛暑のメカニズムは?背の高い高気圧が本州を覆う
猛暑が戻るメカニズムは、背の高い高気圧が本州を覆うことです。
本州付近は、夏の代表的な高気圧である『太平洋高気圧』が東北から沖縄をすっぽりと覆っていて、一段と強い部分が東海や西日本に掛かっている状況です。さらに上空には、『チベット高気圧が大陸方面から本州付近を覆っています。
『太平洋高気圧』と『チベット高気圧』の二段重ねの背の高い高気圧が覆っていて、猛暑がしばらくは続く予想です。引き続き、熱中症対策が欠かせません!
お盆明けは再び熱中症の救急搬送者が増加傾向!対策3選
お盆明けは例年では、熱中症の救急搬送者数が増える時期です。また、お盆期間中もキャンプや屋外レジャーを予定されている方は、熱中症対策が不可欠になります。対策を3つまとめてみました。
①こまめな水分・塩分の補給を!
体内に水分が吸収されるまで時間がかかるため、なるべく喉が渇く前に水分をとりましょう。一度に大量に飲むのではなく、30分に1回を目安にコップ1杯程度の水を飲むようにしてください。
汗を大量にかく場合は塩分補給も大切です。塩飴などもおすすめですが、水分と塩分を一緒に補給できるスポーツドリンクも良いでしょう。
②冷房の効いた室内でなるべく過ごす
暑い時間帯は、なるべく室内や車内など冷房の効いた場所で過ごすようにしましょう。
また、熊本をはじめ九州北部では大雨の復旧作業を行っている方もいるかもしれません。無理せず複数人で声を掛け合いながら、休憩を挟みながら行ってください。
③いざという時!応急処置は?
お子さまや高齢者、二日酔いや風邪などで体調が優れない方は、熱中症になりやすいとされています。周囲の方は積極的に声を掛け、体調に変化がないか確認をしましょう。
熱中症のような症状が見られる場合は、上記のフローを参考に、応急処置を行ってください。
<参考>
・気象庁「最新の気象データ」(閲覧日:2025年8月15日)
https://www.data.jma.go.jp/stats/data/mdrr/index.html