明日から月がかわって8月に突入します。
日本では中旬にかけて暑さのピークを迎え、夏の最盛期を迎えます。世界各国の天気はどうなのでしょうか。
世界5か国語の8月の名前の由来とともに、それぞれの特徴的な天気についても気象予報士が解説します。
和名では「葉月」
旧暦では和風月名という月の和名があり、8月は葉月(読み方:はづき、はつき)といいます。名前の由来は諸説ありますが、木々の葉が落ちる「葉落月(はおちづき)」あるいは稲穂が張る「穂張月(ほはりづき)」が語源だといわれています。
日本列島は縦方向に長いため、8月の天気の特徴も地域によって大きく異なります。
北日本の札幌は、雲が目立ち、平年の月降水量は126.8mmと9月に次いで一年で2番目に雨が多くなります。8~9月頃は前線の影響を受けやすく、その状況で南から台風や熱帯低気圧が近づいてくると大雨となることもあります。平年の月平均気温は22.3℃で、最高気温は26℃ぐらいとなることが多くなります。
東日本の東京は、晴れて日差しが照り付けますが、気温の上がる午後はゲリラ豪雨に注意が必要です。平年の月降水量は154.7mmで、下旬になるにつれて台風や秋雨前線の動向も気になる時期です。平年の月平均気温は26.9℃で、最高気温は30℃を超え、近年では35℃前後まで上がることも多く、熱中症に厳重な警戒が必要です。
西日本の福岡は、晴れて強い日差しが照り付けますが、急な雨や雷雨に見舞われることもあります。平年の月降水量は210.0mmで、台風の影響を受けることもあり、時には接近前から大雨となります。平年の月平均気温は28.4℃で、最高気温は33℃ぐらいまで上がり、猛暑日となることもあります。
韓国語では「팔월」
韓国語の8月は「팔월(パロル、パルォル)」です。「팔(パル)」は数字の8で、「월(ウォル)」が月を表します。
韓国(ソウル)の8月の天気は、梅雨は明けているものの、台風の影響を受けることもあり、平年の月の降水量は348.3mmと、7月に次いで一年で2番目に多くなります。平年の月平均気温は26.1℃と一年で最も気温が高く、最高気温は30℃前後まで上がり、35℃ぐらいになることもあります。熱中症に厳重な警戒が必要な時期です。
中国語では「八月」
中国語では「八月」で、日本の漢字と同じですが、馴染みがないと読み方が難しいかもしれません。北京語では「bā yuè(バー ユエ)」、広東語では「baat3yut6(バッ ユッ)」です。
中国(北京)の8月の天気は、晴れる日が多いものの夕立も多く、月の降水量は114.1mmと、7月に次いで一年で2番目に多くなります。平年の月平均気温は26.0℃で、最高気温は30℃を超え、35℃前後まで上がることもあり、熱中症に厳重な警戒が必要です。
タイ語では「สิงหาคม」
タイ語の8月は一般的には「สิงหาคม(シンハーコム)」といい、省略して書く場合は「ส.ค.」となります。インド占星術の獅子宮(しし座)が語源となっていて、また31日までの月は最後が「คม(コム)」です。
タイ(バンコク)の8月の天気は、雨季真っ只中のため、1日に何度もスコールに見舞われて、月の降水量は212.0mmです。平年の月平均気温は29.1℃で、最高気温は32℃ぐらいとなり、高温多湿でかなり蒸し暑くなります。
英語では「August」
英語では8月は「August(オーガスト)」といい、省略して書く場合は「Aug.」となります。名前の由来は「Gaius Augustus(ガイウス・アウグストゥス)」という初代ローマの皇帝です。
英語はイギリスとアメリカがメジャーですが、ここではアメリカ(ニューヨーク)をピックアップして8月の天気をみていきましょう。
アメリカ(ニューヨーク)は、晴れたりくもったりですが、月降水量は111.9mmと一年で最も多くなります。平年の月平均気温は25.2℃で、最高気温は30℃前後まで上がり、アスファルトの照り返しによって体感的にはさらに暑く感じられます。
フランス語では「Août」
フランス語の8月は「Août(ウ)」です。由来は英語と同じです。
フランス(パリ)の8月の天気は、晴れる日が多くなりますが、月降水量は62.3mmと一年の中で最も多く、雨がぱらつくこともあります。平年の月平均気温は20.1℃と、最高気温が25℃前後となることが多いですが、時には30℃を超え、厳しい暑さとなります。
世界5か国語の月の名前の由来や天気の特徴については、こちらのページで紹介していきます。
<参考・引用>
・気象庁 「過去の気象データ検索」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php
・気象庁 「世界の天候」
https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/index.html