東京の標本木の最新の様子を解説!
3月に入ってから、東京都心では急に20℃を超える春の陽気になったかと思いきや、先週は度々雪が舞って真冬の寒さが戻り、気温のアップダウンがかなり大きくなっています。今週は再び気温が上がり、この先は先週のような極端な寒さはない予想となっていて、季節は春へと前進するでしょう。
全国には、気象庁の職員が桜の開花を宣言する「標本木」が定められています。
東京の標本木は千代田区の靖国神社にあり、本日3月10日午後13時30分現在、桜のつぼみの先端は全体的には茶色く固い状態のものが多いものの、所々では先端が緑色になって膨らみを増しています。
桜開花の目安となる桜開花600℃の法則やこの先の天気についてみていきましょう。
桜開花600℃の法則とは?
桜の開花に①秋から冬にかけての一定の寒さと②春の気温上昇が重要です。
秋から冬にかけての寒さは桜のつぼみが目を覚ますのに大切です。「休眠打破」といわれ、メイヨシノの場合は10月以降、8℃以下の寒さに約800~1,000時間さらされる必要があります。
休眠打破が十分に行われた後は、春の気温上昇によってつぼみが生長します。桜の開花日を簡単に算出する方法として「桜開花600℃の法則」というものがあります。この600℃は、寒さから桜のつぼみが目覚める「休眠打破」を2月1日として、2月1日以降の最高気温を一日ずつ足していって600℃に到達するとおおむね開花日になるという法則です。
東京都心を例に2021~2024年の積算温度を確認してみると、2021~2023年は600℃に到達した日にちの前後1日程度で、都心では桜の開花宣言がありました。2024年は開花が遅く、600℃に到達してから11日もかかっていますが、この原因は秋から冬にかけての寒さ・春の暖かさのどちらも不足したことが考えらえます。
2025年の昨日3月9日(日)までの積算気温は449.4℃となっています。あと150℃ほど最高気温が積算できれば開花となりそうで、この先は気温がトーンアップするため来週中頃には到達する予想となっています。また、今シーズンは12月以降の度々の寒気流入によって、休眠打破に必要な寒さは十分に得られているものと考えられます。この先の気温上昇によって桜は順調につぼみを膨らませるでしょう。
ライフビジネスウェザーで発表している桜の開花・満開予測式では、もう少し複雑な計算を行っていますが、先週時点では3月21日(金)に開花・3月30日(日)に満開となる予想でした。今週中頃の気温が先週時点よりも高めとなったため、やや早まる可能性があります。
最新の桜開花予想はこちらの特設サイトで毎週木曜日に更新しています。ぜひ今週13日(木)の発表もチェックしてお花見の計画にお役立てください!
この先の東京都心の天気は?今週の雨は桜の開花促す「催花雨」に
今週は天気が短い周期で変わるでしょう。11日(火)から13日(木)は雲が目立ち、12日(水)は雨が降りそうです。また、土日も雲が増え、16日(日)はまとまった雨となるでしょう。先週は東京都心でも雪が降りましたが、今週は雨でも比較的暖かく、桜の開花を促す「催花雨(さいかう)」となりそうです。気温は14(金)頃まで平年を上回り、その後はややトーンダウンしますが、この時期らしい気温となるでしょう。
来週は晴れる日が増えて、桜の開花が目前となりそうです!