今月2度目の強い寒気の影響で平年以下の寒さが戻ってきています。この寒さはいつまで続くのでしょうか?寒さの見通しを気象予報士が解説します。
【週間予報】例年を下回る厳しい寒さ!いつまで?
全国的に厳しい寒さが続いています。三連休頃にかけては強烈な寒波が居座るため、日中の最高気温は、北海道が0度ぐらい、東北や北陸で5度ぐらい、関東から九州で10度に届くかどうかでしょう。また、関東から九州も朝晩の最低気温は0度前後の厳しい冷え込みになりそうです。
内陸を中心に氷点下の冷え込みが予想され、場合によっては屋外にある水道管が凍結する可能性があります。また、普段雪の少ない東海や近畿も積雪している地域がありますので、車の運転をする方は十分ご注意ください。
【1か月予報】3月は傾向ガラリ!北ほど平年を上回る暖かさ
今回の寒さの出口はいつ頃になるでしょうか?
先週発表された最新の1か月予報によると、来週も前半は寒気の影響を受け、東・西日本を中心に気温が平年より低い状態が続きそうです。ただ、来週の週末以降は暖かな空気が流れ込みやすく、気温は一転し、平年以上の暖かさが予想されています。3月に入ると同時に東・西日本は平年並みの気温が予想され、北日本は平年より高い気温となり、各地で一気に春が訪れそうです。
急な春の到来!各地で注意したいポイントは?
厳しい寒さ続きで暖かな春が待ち遠しいですが、急な気温上昇は防災上の注意点もあります。気象予報士が解説します。
・融雪災害となだれ
この冬はたびたび強い寒気が流れ込み、2月上旬と今週は強い寒波が1週間程度も居座り、多雪地では平年を上回る積雪となっています。春先にかけスキーやスノボなど冬レジャーに行く予定の方は、なだれに十分ご注意ください。山の尾根から雪が張り出して(雪庇(せっぴ))いたり、雪しわができていたりするなど、なだれの前兆現象を見かけた場合は、斜面には近づかないようにしてください。
また、この先は多雪地で雪どけが進み、融雪によって川の増水することもありますので、気温が急に上昇する日は特に注意が必要です。
・花粉症
今年の春は近畿地方を中心に、スギ花粉が例年の4倍から5倍の飛散量となる予測も発表されています。花粉症の方は、マスクやメガネで花粉をガードするなど、こちらのコラムを参考に予防方法をいま一度ご確認ください。
・強風
先週の13日(木)は、強風によって関東地方で工事現場の足場が崩れるなどの被害も発生しています。これから春にかけては強風に注意が必要なシーズンです。
爆弾低気圧と呼ばれる日本付近で急速に発達する低気圧の通過が多くなり、風が急に強まることもあります。
強風が予想される場合は、植木鉢や物干し竿などはベランダから片付けるようにしましょう。風は高い場所ほど強く吹く特性があり、高層階から物干し竿が落下した事例もあります。また、看板など飛ばされやすい物は固定してください。