【気象予報士が解説】再び寒波が襲来し日本海側中心に大雪で太平洋側も積雪の可能性!雪や風のピーク、寒さはいつまで?

今日17日(月)は、低気圧が発達しながら日本海から日本の東へ進み、次第に冬型の気圧配置が強まって、強い寒気が南下するでしょう。この先は冬型の気圧配置が続き、明日18日(火)頃と三連休中日で天皇誕生日の23日(日)頃をピークに、二度に渡って寒気が強まりそうです。日本海側を中心に広い範囲で大雪や大荒れのおそれがあります。
最新の雪の見通しや気温の傾向、大雪に関して注意すべき情報を、気象予報士が解説します。

日本海側中心に警報級の大雪、暴風雪や暴風のおそれ!予想される雪の降る量は?

冬型の気圧配置が続き、最強寒波が襲来する影響で、日本海側を中心に大雪や大荒れとなり、明日18日(火)頃と三連休中日で天皇誕生日の23日(日)頃をピークに太平洋側にも雪雲が流れ込んで、大雪や積雪となるでしょう。四国や九州南部など普段雪の少ない地域でも積雪のおそれがあります。
また、北陸から山陰付近には雪の線状降水帯ともいわれる「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」による活発な雪雲がかかりやすく、短時間で積雪が急増する可能性があります。
予想される雪の降る量は、いずれも多い所で以下の通りです。
【17日6時から18日6時までの24時間】
東北地方   50センチ
関東甲信地方 50センチ
北陸地方   60センチ
東海地方   60センチ
【18日6時から19日6時までの24時間】
東北地方   50センチ
関東甲信地方 50センチ
北陸地方   70センチ
東海地方   50センチ
【19日6時から20日6時までの24時間】
東北地方   50センチ
関東甲信地方 50センチ
北陸地方   70センチ
東海地方   50センチ

20日(木)以降も北日本から西日本の日本海側を中心に大雪が続いて積雪がさらに多くなり、全国的に荒れた天気となるおそれがあります。
大雪による交通障害に警戒し、着雪やなだれに注意してください。大規模な車の立ち往生など交通網への影響が大きく出る可能性がありますので、ピーク時は不要不急の外出を控え、外出の必要がある場合は最新の気象情報や交通情報を確認し、無理のない範囲としましょう。

強い寒気は二度に渡って南下!厳しい寒さはいつまで続く?

この先は、西側の地域ほど平年下回る厳しい寒さが続く予想となっていて、19日(水)頃からは関東・北陸から沖縄で10年に1度レベルの低温が予想されています。関東から九州でも最高気温が10度に届かず、朝晩は氷点下となるおそれがあります。農作物の管理や水道管の凍結に注意が必要です。
月末頃は冬型が緩み、現時点では27日(木)頃からは全国的に平年を上回っていく予想となっています。厳しい寒さの後は急激な気温変化に注意し、多雪地では雪どけが進む可能性もありますので、融雪災害にもご注意ください。

大雪の可能性を伝える情報の見方とは

大雪が予想される場合、気象庁から早ければ2週間程度前から、段階的に気象情報が発表されます。

大雪タイムライン

●14日前~6日前
日本海側の地域で10年に1度あるかどうかというレベルの大雪が予想される場合には、「大雪に関する早期天候情報」という情報が発表され、かなりまとまった雪になるかもしれないという注意喚起が出されます。

●数日前~1日前
「大雪に関する気象防災情報」が発表され、いつ頃から、どの地域に、どのぐらいの量降るのかより具体的に大雪への警戒が呼びかけられます。情報に合わせて、警報の発表される可能性があるかどうかも「早期注意情報」という情報で確認することができます。

●大雪の当日
雪の降り方に合わせて、お住いの市区町村に「大雪注意報」や「大雪警報」が発表されます。警報は、重大な災害が発生するような現象がおおむね3時間~6時間先に予想されるときに発表されるものです。ご自身の市区町村だけではなく、近隣の地区町村の大雪警報の発表状況や、なだれ注意報・雷注意報・着雪注意報・風雪注意報も発表されていないかも、あわせて確認できると良いでしょう。

さらに雪の降り方が強まり、数十年に1度あるかないかというような記録的な大雪になるおそれがある場合は、「顕著な大雪に関する気象情報」という情報が発表され、一層の警戒が呼びかけられます。この情報は、線状降水帯の雪バージョンだと思っていただき、発表された場合は、短時間で一層雪が降り積もるおそれがあります。大規模な災害や、交通渋滞が発生する可能性が高いですから、不要不急の外出は控えましょう。

また、広範囲で記録的な大雪のおそれが予想される場合は、「大雪特別警報」が発表されます。経験したことのない大雪災害に見舞われる危険が迫っています。お住まいの地域の避難情報を確認し、避難判断をしてください。