少しずつ木々の葉っぱが色づいてきていますが、関東の今年2024年の見頃はいつになるのでしょうか?気象予報士が紅葉のメカニズムや紅葉スポットの見頃時期、おすすめの服装などを解説します!
紅葉のメカニズムは?秋が深まると色づきが増す
葉っぱが赤や黄色に色づくメカニズムは『気温』にあります。
葉っぱが緑色に見えるのはクロロフィルという緑色の色素を含んでいるからです。冬は日照時間が短く、気温が下がるため、木は省エネモードになって落葉を進めます。
落葉の前にイチョウなどでは、カロテノイドの黄色い成分が多く見えることによって黄色く色づきます。一方、カエデなどでは、アントシアニンという赤色の色素が日光によって新たに作られることで葉っぱが赤くなります。
紅葉や黄葉は①日照時間が長い、②大きな寒暖差、③長雨や台風などの影響を受けないなどの条件が重なり、一般に最低気温が8℃以下になると始まるといわれています。朝晩が冷えるこの時期から紅葉が始まるんです!
【紅葉予報】高尾山や秩父をはじめ山沿いの紅葉はいつ?
都心からも比較的アクセスのよい山沿いの名所を3か所ピックアップしてみました!
・高尾山(東京都)
新宿駅から1時間ほどとアクセスがよい標高599mの高尾山は、登山に慣れていない方でも日帰りで楽しめる名所の一つです。リフトやケーブルカーで山腹まで行くことができ、大人から子供まで幅広い年代の方にハイキングが楽しまれています。
見頃時期:11月下旬~12月上旬
・秩父(埼玉県)
こちらも都心から1時間ちょっとで行くことができる人気スポット秩父(ちちぶ)。秩父ミューズパークのイチョウ並木や、長瀞渓谷(ながとろけいこく)、宝登山(ほどさん)など自然豊かな紅葉名所のライトアップが楽しめます。
見頃時期:~11月下旬
・筑波山(茨城県)
都心から電車やバスを乗り継いで2時間ほどで行くことができる筑波山も紅葉の名所の一つです。ケーブルカーやロープウェイで山頂も目指すことができますが、ハイキング・登山もおすすめです。山頂からは関東平野を一望でき、景色も圧巻です!
見頃時期:~11月下旬
【紅葉予報】都心のライトアップスポットの見頃は?
東京23区内も紅葉や黄葉の名所は数多くあります!ライトアップされる名所を2選ご紹介します。
・六義園
小石川後楽園とともに江戸の二大庭園としても知られる六義園(りくぎえん)。もみじやドウダンツツジなど紅葉する樹木およそ560本が色づきます。
ライトアップ期間:11月22日(金)~12月4日(水)の18時00~20時30分
アクセス:JR山手線・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩7分
・明治神宮外苑
樹齢100年を超える東京のシンボルの一つイチョウ。300mも連なるイチョウ並木が黄色に色づき、すてきな光景が広がります。夜間はライトアップもされ、幻想的な風景を見ることができます。
ライトアップ期間:11月23日(土・祝)~12月1日(日)の16時30分~19時30分頃
アクセス:JR中央・総武線「信濃町駅」から徒歩5分
紅葉狩りにおすすめの服装は?
寒暖差が大きいこの時期、紅葉狩りにおすすめの服装をご紹介します。
山へピクニックに出かける際は、標高が比較的低い山の場合も登山の装備を確認しましょう。警察庁のまとめによると昨年2023年の高尾山の遭難者数は5年平均と比べ68%増えていて、急激に増加しています。昼間は比較的軽い服装でも歩けますが、突然の雨や寒さに備え、防水アウターがあると安心です。滑りにくい靴や帽子、目を日差しから守るサングラスもおすすめです。
都心のライトアップを見に行く方も、夜は冷えますので暖かいアウターや飲み物、マフラー、手袋などの防寒アイテムがあると良いでしょう。
ここまで関東の紅葉についてお話してきました。今年は紅葉狩りを計画されてみてはいかがでしょうか?
<参考>
農林水産省「特集 森へ行こう(2)」
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1610/spe2_02.html
松本太(2013)紅葉の季節学、日生気誌49(4)p141-148
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho/49/4/49_141/_pdf/-char/ja
警察庁「令和5年における山岳避難の状況等」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/chiiki/r05_sangakusounan_gaikyou.pdf