【ハロウィン台風】接近で沖縄は大荒れに警戒!本州も「台風」+「前線」の危険な組み合わせに

大型で強い台風21号の今後のポイントは「勢力と大きさ」と「前線の活動」の2点です。気象予報士が解説します。

沖縄の影響は?台湾に上陸も大荒れ警戒

台風21号は明後日31日(木)から11月1日(金)に台湾付近に上陸する見込みです。
今回の台風は「勢力」と「大きさ」に特に注意が必要です。
台風の強さ
現在、大型の台風でこのあと発達し、上から2番目の「非常に強い」勢力になる予想。このため、沖縄では、台風から離れていても台風本体の活発な雨雲が掛かったり、風が強まったりする可能性があります。
▼沖縄で予想される最大風速(最大瞬間風速)は以下の通りです。
29日 先島諸島18メートル(30メートル)
30日 先島諸島20メートル(30メートル)
31日 先島諸島25メートル(35メートル)
▼沖縄で予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)は以下の通りです。
29日 先島諸島5メートル
30日 先島諸島7メートル、沖縄本島4メートル
31日 先島諸島8メートル、沖縄本島5メートル
▼沖縄で予想される雨の降る量は以下の通りです。
30日朝までの24時間 先島諸島50ミリ、沖縄本島80ミリ
そのあと31日朝までの24時間 先島諸島80ミリ、沖縄本島50ミリ
先島諸島に台風が最も近づく明後日31日(木)頃が荒天のピークとなります。暴風や高波に警戒し、警報級の大雨となる可能性がありますので、大雨に十分注意してください。

九州や本州へ上陸の可能性は?温帯低気圧に変わっても強風は注意


10月29日午前9時の予想では、台湾へ上陸したあと次第に進路を東よりに変え、東シナ海で温帯低気圧に変わるため、台風として上陸する可能性は低いでしょう。
ただ、台風から変わった温帯低気圧の動向に引き続き注意は必要です。温帯低気圧に変わることで安心と感じられる方も多いかもしれませんが、強風の範囲が広がり、過去には強い風による被害の発生したケースもあります。台風の一生については、こちらのコラムでも解説しています。

「台風」+「前線」で季節外れの大雨となるおそれ

秋雨前線+台風
例年の11月というと高気圧に全国的に覆われやすく、晴れる日も多くなる頃ですが、季節外れの大雨に注意が必要です。
台風から離れた地域も「前線」が停滞し、台風から暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動を活発化させるためです。
あさって31日(木)から11月2日(土)頃にかけては西日本や北陸で警報級の大雨となる可能性がありますので、「もしもの防災」を参考に大雨の備えを見直し、旅行など長距離の移動を予定されている方は、引き続き気象情報をこまめに確認しましょう。