【気象予報士が解説】今週末は台風7号が関東上陸の可能性も!大雨や暴風への備えはどうする?

今日8月13日(火)午前3時に発生した台風7号は、今後勢力を強めながら北上して、この週末の16日(金)頃に関東に最接近し、コース次第では上陸の可能性があります。
この台風のポイントは、「①台風接近時に急速に雨や風が強まること」と「②お盆のUターンラッシュの交通機関への影響」です。気象予報士が大雨や暴風への対策について解説していきます。

最新の台風のコースの予想は?過去に関東に上陸・通過した台風は?

今日13日(火)午後3時現在、台風7号は日本の南の海上を東よりに進んでいます。このあと勢力を強めながら北よりに進路を変えて、明日14日(水)夕方から夜にかけて小笠原諸島に最接近するでしょう。その後は予報円が大きく、進路が不確実ながらも16日(金)から17日(土)頃にかけて、暴風域を伴って強い勢力で東日本や北日本に接近し、予報円の西側のコースを通過すると関東や東海に上陸するおそれがあります。
過去に関東に上陸・通過した台風といえば、近年では令和元年房総半島台風(台風15号)と令和元年東日本台風(台風19号)があります。令和元年房総半島台風は、神奈川県の三浦半島付近を通過し、その後は強い勢力で千葉県千葉市付近に上陸しました。この台風は暴風による被害が大きく、千葉県のゴルフ場では鉄柱が倒れる事故がありました。令和元年東日本台風は、大型で強い勢力で伊豆半島に上陸した後、関東地方を通過しました。大雨による被害が大きく、神奈川県箱根町では総雨量が1,000ミリに達するなど記録的な雨量となりました。

お盆のUターンラッシュへの影響は?

台風の接近や上陸によって急速に雨や風が強まるため、関東や東海、東北を中心に災害に最大限の警戒が必要です。特に16日(金)から17日(土)にかけては、大荒れの天気となり、お盆の帰省のUターンラッシュへの影響が出る可能性があります。台風のコースや発達の程度によっては警報級の大雨や暴風となり、新幹線などの鉄道網や空の便は運休となったり、高速道路も通行止めとなったりするおそれがあります。最新の情報を確認した上で無理な移動は避けてください。

今からできる台風対策のポイントとは?

台風の接近・上陸が予想される今、早めにできる対策のポイントは大きく以下の通りです。

① 側溝や雨どいの掃除・物干し竿など飛ばされやすいものを片づける

家の前の側溝や排水溝、バルコニーの雨どいなどは掃除をして、水はけをよくすることで、増水のリスクを減らすことができます。また、物干し竿や傘、鉢植え、ごみ箱などの飛ばされやすい物は家の中へ移動しましょう。自転車は可能ならば室内へ移動するか紐などを使ってしっかりと固定してください。

② 避難場所や避難経路、ハザードマップの確認をする

ハザードマップ

避難場所を確認した上で、避難経路に川や崖の近く、アンダーパスなどの危険を伴う場所はないかを確認しましょう。また、ハザードマップを確認することで、住んでいる場所がどのようなリスクを抱えているのかを把握することができます。

③ 非常用持ち出し袋を用意・中身の確認する

非常用持ち出し袋

非常用持ち出し袋

非常用持ち出し袋は、3日分の飲食料や衛生グッズ、救急用品などに加え、性別や年齢、持病の有無などに合わせて内容を検討してください。また、家庭用の生活必需品の中でも保存食は「ローリングストック法」で循環させるのがオススメです。普段から食材を多めに購入し、使った分は買い足していくことで、いざという時の賞味期限切れを防ぐことができます。

 

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