バルーンフェスタ2023開幕!フライトの見どころや天気は?

2023年11月1日(水)から5日(日)までの5日間、佐賀インターナショナルバルーンフェスタ(以下、バルーンフェスタ)が開催されます。毎年秋に行われるアジア最大級の熱気球大会で、多くの人が訪れます。また、たくさんのバルーンがふわふわと浮いている佐賀の田園風景やリフレクション写真は、全国の写真撮影が好きなかたへおすすめです。
このコラムでは、バルーンフェスタの楽しみ方や見頃の時間帯を紹介します。また、バルーンの種類や上空へ浮く理由、そして2023年佐賀市の天気・気温がこの先どうなるか解説していきます。

佐賀インターナショナルバルーンフェスタとは?どんな競技種目がある?

佐賀インターナショナルバルーンフェスタは、佐賀県佐賀市で開催されるアジア最大級の国際的なフェスティバルです。2023年は11月1日(水)から5日(日)までの5日間で開催されます。バルーンフェスタでは、主に競技フライトやアニメや動物といった人気キャラがバルーンとして集合するバルーンファンタジア、そして期間の後半となる4日(土)や5日(日)には夜のライトアップ(夜間係留)が行われる予定です。佐賀のご当地食材を使った屋台出店も多く並びます。多くの観光客が訪れるため、期間を通して、とても賑やかになります。
バルーンフェスタのメインとなるバルーンのフライト競技について簡単に紹介していきます。競技種目はタスクと呼ばれます。おおまかにタスクは、1.一定時間内に目的地へ正確にたどり着けるか、2.進路変更などバルーン操縦が正確にできるか、3.飛行時間や飛行距離で競う、に大別され、目的地に対しては、「マーカー」と呼ばれる砂袋(実際にはプラスチックが詰められた袋)を投下します。これらのタスクはさらに細分化され、フライト当日は気象状況の影響を考慮して、実施可能なタスクが設定されます。バルーンはバーナーによる加熱具合の調節で、上下の飛行は行なえますが、水平の移動には自然の風を利用するしかありません。さらに、地上付近の風と上空では風向や風速が時間とともに変化していきます。そのため、狙ったゴールに向かってバルーンが繊細に動き、タスクが実施される様子は現地観戦における醍醐味となります。

フライトの見頃は大気が安定しやすい朝!

バルーンのフライトを見たい場合は朝の時間帯がおすすめです!
バルーンは雨の日がフライト中止になる場合が多いです。また、晴れている場合でも風が強まると中止になる可能性があります。特に、日中は日差しの影響で、朝と比較して地表面付近が暖められ、大気が不安定となり、上昇気流(サーマル)が生じやすくなります。サーマルはバルーン操縦を不能にする危険性があります。一方、晴れて風が穏やかな日の夜から朝の時間帯は、地表面から熱が外に逃げていく(放射冷却する)ため、上空の気温より地表面付近の気温が低くなりやすいです。このため、日中と比較して、大気が安定しやすい状態となるため、フライトする可能性が高くなります。

バルーン(気球)の種類と浮く理由について解説!気象分野とも繋がる

バルーンは気球とも呼びますが、気球は主に熱気球とガス気球の2種類に分類できます。それぞれ浮く理由が違うため、おさらいしておきましょう。
【熱気球】
熱気球はバーナーでエンベロープ(球皮)内の空気に熱を加えることで、外の空気との気温差を作ります。周囲より暖かくなるため、浮力が生じ、上空へと浮かぶことができます。バーナーの調整によって気球の上昇・下降を行うことができます。

【ガス気球】
ガス気球で思い浮かべるのは風船ですよね!風船にヘリウムガスを入れてあげるとふわふわ上空へと浮かんでいきます。ヘリウムガスは、私達の身近な空気よりもおよそ7倍も軽いです。このため、ヘリウムガスの入った風船は、風船のゴムを持ち上げる浮力を得ることができるため、上空へ浮かぶことができます。
ところで、ガス気球は気象分野でも利用されています。代表的なものはラジオゾンデと呼ばれる上空の観測方法です。ヘリウムで満たしたゴム気球にラジオゾンデをとりつけ1日に2回打ち上げを行い、高度30kmまでの大気の状態を観測しています。大気の鉛直構造がわかるとさらなる気象への面白さが広がります。

この先の佐賀の天気や気温は?

福岡地方気象台で公開されている佐賀市の天気の出現率(1991年から2020年の平均)では11月1日から5日間は天気が晴れとなる確率は50%以上となっています。2日から4日はそれぞれ72.4%、69%、75.9%の確率で晴れとなりそうです。明日以降のバルーンフェスも晴れの期待が高まります。
統計上は日差しが期待できそうですが、この先の佐賀県の天気を見ていきましょう。今日は、佐賀県南部は、青空が広がるでしょう。最高気温は24℃の予想です。その先5日までの天気については、文化の日の3日(金)まで晴天が続くでしょう。その後、気圧の谷の影響で4日(土)からは天気が下り坂へと向かい、5日(日)は一時的に雨が降りそうです。バルーンフェスタは3日(金)頃までが見頃でしょう。日中と朝晩の気温差が大きいため、現地で楽しまれる方は、暖かい服装で楽しんできてください!

<参考>
福岡地方気象台:天気の出現率
https://www.jma-net.go.jp/fukuoka/chosa/tenki_syutugenritu.html

佐賀バルーンフェスタ
https://www.sibf.jp/

佐賀バルーンミュージアム
https://www.sagabai.com/balloon-museum/main/