夏の星座の見つけ方をご紹介!天の川ってなに?

夏の夜空は美しい天の川が観察でき、ひときわ明るい1等星は冬に次いで多く見える時期です。ジメジメとした梅雨が続いていますが、晴れる日があれば、このコラムを参考に星座探しをしてみましょう。「夏の大三角」もしくは「夏の大三角形」を作る3つの星座のほか、夏の南の空に光る赤い星の正体と天の川、夏の星座鑑賞のときのおすすめの持ち物に焦点を当ててご紹介していきます!

夏の星座と言えば「夏の大三角」


夏を代表する星座として、まず思い浮かべるのは、「夏の大三角」です。どれも明るい星ばかりですので、光の多い都市部でも空が開けていれば比較的簡単に探すことができます。星座と星の名前をまずは紹介していきます。
わし座
まず一つ目はわし座の1等星アルタイル。日本では七夕伝説における彦星(ひこぼし)としても有名です。
こと座
次にこと座の1等星ベガ。こちらは同じく七夕伝説の織姫星(おりひめぼし)とも呼ばれています。
はくちょう座
最後にご紹介するのは、はくちょう座の1等星デネブ。はくちょう座のお尻に位置する星座です。

この夏、望遠鏡でぜひとも覗いて欲しい星は、デネブと反対側に位置するはくちょう座のくちばしの部分の星。アルビレオという名前で、実は2つの星で構成されています。都会の比較的明るい場所でも拡大すると見ることができますので、確かめてみてくださいね。

これから8月頃にかけて、「夏の大三角」は晴れていれば一晩中、眺めることができます。キャンプなどで郊外に出かける場合、満天の星となるため、意外と1等星が天の川の中にある夏の大三角を見つけ出すことは、難しく感じるかもしれません。まずは、都市部で観察してみましょう!

南の空の赤い星の正体は?


夏の南の空を見ると、ひときわ赤く、明るい星があります。この星はなんでしょうか?
正解はアンタレスです。さそり座の1等星で赤い色をしている特徴があります。夏の大三角同様、夏を代表する1等星の1つです。
名前の由来は、同じく赤い星として有名な火星から来ています。「アンチ・アーレス」つまり「火星に対抗する星」からその名前が付けられました。
今年2023年夏の火星の位置を確認してみましょう。春の星座しし座付近に見られるため、8月ごろになると観察は難しくなりそうです。

天の川ってなに?

街明かりの少ない山や海沿いで見ることのできる、もやもやと見える星の雲のようなもの。
それが天の川です。天の川は、17世紀ごろ、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡でのぞいたことにより星の集まりと発見されました。では、この天の川の正体はなんでしょうか?
実は私たちの住む太陽系のある銀河系を内側から見た姿なんです。この夏は、宇宙に思いを馳せて、天の川を眺めてみるのも良いかもしれません!

夏の星空を眺める場合は虫刺され対策を万全に!

夏の星座を楽しむ際は、まず、虫よけを行ないましょう。草藪などに入る場合は蚊のほか皮膚を噛みちぎるアブやブヨなどの虫もいます。虫よけスプレーを吹きかけるほか、寒さ対策も込めて服装は長袖+長ズボンがおすすめです。
また、手元や足元が見えにくいため、懐中電灯などを持って行くとよいですが、満天の星を楽しむ場合、目に優しい赤色のセロファンをつけておきましょう。さらに、見ている星の名前が知りたい場合は星座早見表のほか、お手持ちのスマートフォンに星座が分かるアプリなどを入れておくと便利です。このとき、スマートフォン画面から白い光が出るとまぶしいため、ナイトモードにしておくとよいでしょう。

この夏はぜひ明るい1等星を中心に星座の名前を覚えてみましょう☆

<参考>
国立天文台「東京の星空・カレンダー・惑星(2023年7月)」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2023/07.html