入梅と梅酒の日:梅づくしな一日を過ごそう!

6月も中旬へと差し掛かり、どんよりとした天気やジメジメとした暑さの続く日が多くなってきましたね。毎年6月11日頃は入梅にあたり、暦の上では梅雨の始まりを告げる合図となります。
また、11日は梅酒の日にもあたります。ジンワリとかく汗が不快にもなるこの時期は、身体の内側からスッキリさせたくなりますよね!たまには、普段のお酒からさっぱりとした梅酒に変えてみてはいかがでしょうか。
このコラムでは、入梅や梅・梅酒など、梅に関連する豆知識を紹介していきたいと思います。

入梅と梅雨入りの意味はそれぞれ違う!

2023年は6月11日が入梅にあたります。一方、この時期のテレビやラジオでは「梅雨入り」という言葉を見聞きする機会が増えてきましたよね。実は、入梅と梅雨入りは言葉の定義が異なります。豆知識として両者の違いを紹介していきます!
はじめに、入梅とは雑節と呼ばれる特別な暦日のうちの1つです。黄経(天体観測で用いられる経度)が80°に達した日と定められています。この他0°を春分、90°を夏至というように、有名な二十四節気も黄経によって決められています 。また、1年は365日 になることが多いですが、地球の公転周期が約365.24日とぴったりした値にならず、このずれよって入梅という暦日は10日や11日に変わることがあります。
次に、梅雨入りです。テレビやラジオなどで見聞きする梅雨入りは、気象庁で定められた「梅雨」の期間に入ることです。気象庁で定義される「梅雨」とは、晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる期間、となっています。東北から沖縄までを12の地域に分け、それぞれの地域ごとで梅雨入りが発表されます。梅雨入りを見聞きした場合は、雨やくもりの天気が多くなりそうだな、と目先の天気を意識しておくと良いでしょう。

梅の収穫時期を知ろう!

梅酒はよく青梅を使用して作られますが、青梅はいつ頃収穫されるかご存知でしょうか。
梅の収穫時期は、梅の大きさや色合いによって期間を区切っています。
梅の収穫量日本一を誇る和歌山県での収穫時期は、大きさによって、小梅で5月上旬から6月上旬、ブランドとしても有名な南高梅は6月中旬から7月中旬となっています。
また、色合いによっても収穫時期を分けており、青い内に早く収穫されるもの、黄色に色合いが変わってから収穫されるものがあります。主に青さがあるものは梅酒や梅ジュース、黄色く完熟したものは梅干し用に利用されます。

梅の効能を再確認してみよう!

梅をイメージしたときにまず思い浮かべるもの、酸っぱさですよね!
この酸っぱさの主成分はクエン酸によるもので、疲労回復効果があると言われています。
また、お弁当やおにぎり等にも使われる梅干しには、防腐効果もあるそうです。
これから夏の時期が本格化してくると、身体の疲れが溜まりやすい・取れにくい状況が続くかもしれません。梅干しで身体をスッキリさせてみるのもよいでしょう。

梅酒の飲み方様々!原酒を手に取るのもあり!

6月11日は梅酒の日ということで、梅酒を嗜んでみてはいかがでしょうか?
まずは、なんといっても缶チューハイの梅酒ですよね!種類も豊富にあるため、最寄りのスーパーや酒屋で商品をじっくりと品定めしてみるのもいいかもしれません。
また、原酒もおすすめですよ。ロックやお湯割りなど飲み方を変えたときに、美味しさの違いに気付くことができるかもしれません。
さらに、時間に余裕のある方は、梅酒作りにもチャレンジしてみませんか。インターネットや書籍には梅酒の作り方が豊富に溢れています。自作梅酒の研究が新しい趣味になるかもしれませんよ。

梅酒だけでなく、子どもも楽しめる梅レシピもまだまだたくさん溢れています。
食から身体をリフレッシュさせて、初夏を乗り切りましょう!

<参考>
気象庁:天気予報等で用いる用語
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/mokuji.html
天文学辞典: 二十四節気
https://astro-dic.jp/twenty-four-solar-terms/
国立天文台:暦Wiki
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/
和歌山県:うめ
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/130600/130651/sanchi/ume/w42.html
「超かんたん 梅酒・梅干し 梅料理」山口 由美 創森社