二十四節気の「大寒」 気温が一年で最も低い 知床など北海道で流氷の時期

二十四節気の大寒とは

二十四節気の「大寒(だいかん)」とは、読んで字のごとく「大いに寒い」ということで、これから立春にかけてが一年の中で最も寒い時期になります。下記に東京・大阪・福岡の過去30年間の平均最低気温をまとめました。多少バラつきはあるものの大寒から立春の間で最も気温が低くなっています。東京では、今日1月20日の平均最低気温は1.1℃となっています。
また、この時期は、寒さが品質を良くする凍り(こおり)豆腐を作ったり、味噌やお酒などを仕込んだりする、寒仕込みの時期でもあります。
一方で、日の伸びが体感できるころでもあります。夜明けが早まり、夕暮れの訪れが遅くなってきたのを日ごとに実感できます。寒いけれども明るくなっていく、そんな時期と言えるでしょう。

日本の過去最低気温は-41.0℃

日本で観測が行われてからの最低気温は、1902年1月25日に北海道の上川盆地に位置する旭川で観測された-41.0℃です。この記録は、100年以上経った今でも抜かれていません。
また、この時期は非常に寒さが厳しく、過去には遭難事故も起きています。

日常の気象事典(平塚和夫:著)によると

“旭川でこの低温が測られる2日前、青森歩兵第5連隊2大隊215名は雪中行軍に出発。最低気温が観測された25日当日に八甲田山で風雪にやられ、209名もの隊員が凍死した。“

とされています。

知床など北海道のオホーツク海沿岸では流氷シーズン

この時期は流氷のシーズンでもあります。北海道のオホーツク海沿岸では流氷の観測を行っています。
肉眼で流氷が初めてみえた日のことを「流氷初日」と言います。各気象台で観測しており、昨シーズン2022年は網走で1月24日に確認されました。その他の稚内や釧路では流氷が確認されませんでした。
また、視界内の流氷が海岸に達して接岸した最初の日を「流氷接岸初日」と言います。氷に妨げられて漁船の操業が止まる時期とされ、海に波が立たなくなり、氷のきしむ音がすると言います。網走地方気象台が発表する情報では、2022年は2月3日でした。また、独自で観測している紋別市では同年1月21日に、知床自然センターでは同年1月30日に発表しました。

一般的に気温は、大寒のある1月が最も低いとされていますが、オホーツク海沿岸では、2月に流氷に覆われるため、陸地に比べれば比較的暖かい海水の影響が弱まり、流氷が陸地と同じような効果を発揮するため気温が下がります。稚内、北見枝幸(きたみえさし)、雄武(おうむ)、網走などでは流氷が接岸する2月上旬が最も気温の低くなる時期です。

凍り豆腐や寒仕込みの時期

凍り(こおり)豆腐は、鎌倉時代末期にうまれた日本独特の食品で、2系統あると言われています。一つは高野山でうまれた高野豆腐で、もう一つは信州や東北地方の農村地帯で生まれた凍み(しみ)豆腐があります。凍り豆腐というよび名はこの二つの統一名として作られたと言われています。凍り豆腐は豆腐を凍らせることによって作ります。

また、寒さが厳しいこの時期は、お酒や味噌など寒さを利用した食べ物を仕込む、寒仕込みの時期でもあります。気温が低い環境のため、発酵する際に雑菌が少なく、酵母の活動も活発になるようです。今の時期に仕込んだお酒や味噌は、じっくりと熟成されます。
お酒の寒仕込みや新春朝搾りについてはこちらで詳しく説明しています。

次は「立春」!二十四節気とは

今回「大寒」をご紹介しましたが、二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大雪」や「小寒」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。今回の「大寒」の次は2023年2月4日の春の始まりとされる「立春」となります。

<引用>
平塚和夫:日常の気象事典(2000年3月)

<参考>
気象庁HP 海氷に関する現象の初日:https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/seaice/hokkaido/hokkaido_coastal_list.html
網走地方気象台HP:
https://www.jma-net.go.jp/abashiri/shosai/seaice_report.html
農林水産省HP消費者の部屋:
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0109/03.html