立冬を過ぎ、冬の兆しが見え始める日本ですが、新型コロナウイルス感染症に、いまだ油断のできない状況が続いています。
そして、この時期から同時に気をつけたいのは、インフルエンザの流行です。
インフルエンザもコロナウイルス同様に注意
インフルエンザもコロナウイルスと同様に、感染者の咳やくしゃみの飛沫を介して感染が広まっていきます。
毎年日本では、インフルエンザは11月頃より流行し始め1〜2月頃にピークを迎えます。
日本国内のコロナウイルスの累計患者数は、2022年10月31日現在2,232万4,592人にのぼります。
そして、感染して亡くなった人は4万6,765人になり致死率は0.21%です。
一方、インフルエンザは毎年1千万人程度の感染者数にのぼり、感染して亡くなる方は2,000人から3,000人となり、致死率は0.02~0.03%になります。
新型コロナウイルス同様、インフルエンザも、毎年これだけの数に及ぶ感染者数と死亡者数があり、決して侮ってはいけない感染症なのです。
今シーズンは流行の可能性あり
2020年・2021年の2年間は、新型コロナウイルス対策の効果もあり、インフルエンザの流行は国内では抑制できています。
しかし、今年は少し気掛かりな情報もあります。
南半球に位置するオーストラリアは、日本と冬夏が逆転しているため、毎年7月から8月にインフルエンザのピークを迎えるのですが、2020年と2021年と違い、インフルエンザの流行が認められているとのことです。
つまり、今シーズンの冬は日本国内でもインフルエンザの流行の可能性があります。日本感染症学会もこのことに関して注意を喚起しています。
基本的な感染対策を徹底し、ワクチン接種を
新型コロナウイルス対策と同様に、引き続き手洗いやうがいの徹底、ソーシャルディスタンスの確保、出来る限りマスクの着用、充分な換気、密閉、密集、密接といったいわゆる三密を避けるといった対策を怠らないことが肝心です。
そして、もうひとつ、感染予防と重症化予防に大切なのは、インフルエンザのワクチン接種です。
とくに65歳以上の高齢者、基礎疾患のある方、乳幼児は重症化しやすいため、ワクチン接種が推奨されます。
毎年、各医療機関では10月よりワクチン接種を開始します。
ワクチン接種は年齢により接種回数が異なります。
生後6か月以上13歳未満までは2回の接種。10月より1回目を接種しおよそ2〜4週後に2回目を接種します。13歳以上の方は通常1回の接種です。
低温・乾燥の環境下を好むウイルスの活動が活発になる冬に備えて、準備を怠らないように気を引き締めていきましょう。
参考資料
・一般社団法人日本感染症学会 提言2022-2023年シーズンのインフルエンザ対策について