一時期の猛烈な暑さはおさまり、秋らしさも感じられる今日このごろ。
意外な所に夏の暑さの影響が出ているかもしれません。
例えば、髪の毛。夏の強い紫外線によって、髪も夏バテの状態となっています。
また、秋は空気の乾燥が進み、朝晩と日中の寒暖差が大きくなり、髪の毛もダメージを受けやすくなります。
今日は、秋に髪の毛のトラブルが増えやすい原因と、対策やケア方法を紹介します。
- 夏の紫外線や秋からの乾燥・寒暖差により髪へのダメージが多い時期
- 正しいシャンプー方法を見直そう
- 栄養バランスの良い食生活を
髪トラブルの原因
1)紫外線ダメージ
紫外線の量は、一年の中で7月と8月が最も多くなります。
夏には強い紫外線を浴びつづけるため、この時期の髪の毛はかなりのダメージを受けています。
具体的には、髪の痛みやキューティクルの剥がれなどで、髪の艶がなくなってしまうことがあります。
2)乾燥によるパサつき
これからの時期は乾燥による髪トラブルにも注意が必要です。
夏は、日本付近に張り出す太平洋高気圧によって、暖かく湿った空気が流れ込むため、湿度が高くなっています。
しかし、秋になると太平洋高気圧の勢力が弱まり、移動性高気圧によって大陸から比較的乾いた空気が運ばれやすくなります。
湿度60%前後を下回ると髪の毛や頭皮が乾燥し始め、パサつきの原因となります。
3)寒暖差による抜け毛
秋が深まるにつれて、一日の寒暖差が大きくなり、抜け毛にも要注意です。
9月後半の東京都心の平年の気温は、日中は25℃ぐらいまで上がり、暖かく感じられますが、朝晩は少し肌寒くなります。
11月になると最低気温は10℃以下になり、秋は朝晩と日中の気温差が大きくなります。
寒暖差が大きくなると、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経の乱れから血行が悪くなると、頭皮にも影響してしまうのです。
そのため、秋は抜け毛が、ほかの季節より2~4倍ぐらいも多くなるのだとか。
対策
では、どのような対策を行えば良いのでしょうか?
大きく2つの対策をご紹介します。
まず1つめは、毎日の洗髪が大切です。
「髪の大事典 傷んだ髪は復元できる!」をもとに、ポイントをまとめてみました。
キューティクルを傷つけにくいように髪や頭皮をやさしくシャンプーすることで、パサつきを予防し、髪の艶を保つことができます。
1,38℃前後のぬるま湯で予洗い
シャンプーをつける前に、38℃ぐらいのぬるま湯で2分程度の予洗いを行うとよいでしょう。
40℃以上の熱いお湯で洗ってしまうと、頭皮が乾燥しやすく痒みや痛みなどのトラブルの原因になってしまいます。
髪の毛についた汚れやほこりの約8割を取り除くことができ、シャンプーが泡立ちやすくなります。
2,指の腹で洗う
シャンプーは手のひらで泡立て、指の腹で頭皮に円を描きながらやさしく洗います。
この時、ゴシゴシと爪を立てて洗うと、頭皮や髪の毛のキューティクルを傷つける原因となってしまうのでNG。
3,きっちりと洗い流す
すすぎも38℃ぐらいのすすぎのぬるま湯で、時間の目安は3〜5分程度。
洗い残しは頭皮の老廃物となってしまい、頭皮トラブルの原因になりかねません。
2つめは、食事です。健康な髪の毛を育てるためには、栄養バランスの取れた食事が基本です。
最も重要なのが、タンパク質。
髪の毛のおよそ8割が、「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で構成されていて、タンパク質が不足すると、抜け毛や薄毛につながってしまいます。
お肉やお魚、卵、大豆製品、乳製品などを中心に、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
一年で最も髪トラブル多くなるこの季節は、正しい洗髪方法を見直し、バランスの取れた食事をとり、頭髪のケアにも心がけたいですね。
<参考文献>
・『髪の大事典 傷んだ髪は復元できる!』社団法人 日本毛髪構造機構研究会 徳間書店