満月特集

月の満ち欠けとは

月は、新月から三日月、半月、満月。そしてまた半月、逆三日月、新月と、約1か月(29.5日)の周期で少しずつ見え方が変わっていきます。これを月の満ち欠けといい、月が地球のまわりを公転しているために起こります。
月は自らの光ではなく太陽の光によって輝くため、見え方は月と太陽の位置によって変わります。

  • 【🌑 新月】
    月と太陽が同じ方向にある場合で、地球からは月が見えなくなります。
  • 【🌒 三日月】
    月と太陽がほとんど同じ方向にある場合で、夕方の日が沈む頃に西の低い空に見えます。
  • 【🌓 半月】
    地球から見たときに月が太陽と90度の方向にある場合で、上弦の月(右半分が輝く)と下弦の月(左半分が輝く)があります。
  • 【🌕 満月】
    月と太陽が反対の方向にある場合で、日が沈むと東の空から昇り、空の頂上を通って、朝方に西の空に沈みます。

満月・新月カレンダー 2024年(令和6年)

2024年(令和6年)の各月における満月・新月の日時や、満月の名前は以下の表の通りです。なお、それぞれの月の満月を観察できる時間や方角、当日の天気については、こちらのページで随時更新していきますので、直前にご確認ください。
※満月・新月の日時は、令和 6年(2024) 暦要項を参照しています。

満月・新月の日時満月の名前
1月🌑新月 
1月11日 20:57
🌕満月 
1月26日 02:54
ウルフムーン
(狼月)
2月🌑新月 
2月10日 07:59
🌕満月 
2月24日 21:30 
※マイクロムーン
スノームーン
(雪月)
3月🌑新月 
3月10日 18:00
🌕満月 
3月25日 16:00
ワームムーン
(芋虫月)
4月🌑新月 
4月9日 03:21
🌕満月 
4月24日 08:49
ピンクムーン
(桃色月)
5月🌑新月 
5月8日 12:22
🌕満月 
5月23日 22:53
フラワームーン
(花月)
6月🌑新月 
6月6日 21:38
🌕満月 
6月22日 10:08
ストロベリームーン
(苺月)
7月🌑新月 
7月6日 07:57
🌕満月 
7月21日 19:17
バックムーン
(牡鹿月)
8月🌑新月 
8月4日 20:13
🌕満月 
8月20日 03:26
スタージェンムーン
(チョウザメ月)
9月🌑新月 
9月3日 10:56
🌕満月 
9月18日 11:34
ハーベストムーン
(収穫月)
10月🌑新月 
10月03日 03:49
🌕満月 
10月17日 20:26 
※スーパームーン
ハンターズムーン
(狩猟月)
11月🌑新月 
11月1日 21:47
🌕満月 
11月16日 06:29
ビーバームーン
(ビーバー月)
12月🌑新月 
12月1日 15:21
🌕満月 
12月15日 18:02
🌑新月 
12月31日 07:27 
※ブラックムーン
コールドムーン
(寒月)

満月の名前とは

アメリカの先住民族ネイティブアメリカンの多くの部族は、各月の満月に名前をつけて、季節の進行を把握するための手掛かりにしていました。1792年以来、北米で毎年のように刊行されている年鑑には、入植者による呼び名も含めて満月の主要な名称が掲載されています。日本でも2010年代後半からもマスメディアを通じて、広く知られるようになりました。

🌕1月の満月:ウルフムーン(狼月)

1月は、オオカミが繁殖期を迎え、遠吠えが聞こえてくることが由来とされます。

🌕2月の満月:スノームーン(雪月)

2月の北アメリカは寒さが厳しく、雪が多く降ることが由来です。また、穀物や作物の収穫が少ないことから、「ハンガームーン(飢餓月)」と呼ばれることもあります。

🌕3月の満月:ワームムーン(芋虫月)

3月は、暖かくなってミミズや芋虫が地面から這い出してきて、土に這ったあとをつけることが由来とされます。

🌕4月の満月:ピンクムーン(桃色月)

4月は、鮮やかなフロックス(phlox)という花が咲く頃であることが由来です。フロックス属の植物は67種が知られていて、代表的な花にはシバザクラがあります。

🌕5月の満月:フラワームーン(花月)

5月は、春から初夏へと変わり、厳しい冬を乗り越えた草木が花をつけて、咲き始めることが由来とされます。

🌕6月の満月:ストロベリームーン(苺月)

北米では、6月にいちごの収穫が行われることが由来です。

🌕7月の満月:バックムーン(牡鹿月)

7月は、雄鹿の角が生え変わる時期であることが由来とされます。

🌕8月の満月:スタージェンムーン(チョウザメ月)

8月になると、北米のスペリオル湖・ミシガン湖・ヒューロン湖・エリー湖・オンタリオ湖からなる「五大湖」周辺で、チョウザメ漁が最盛期を迎えることが由来です。

🌕9月の満月:ハーベストムーン(収穫月)

北米では、9月は農作物の収穫時期で、日没後も月明かりで収穫作業を行っていたことが由来とされます。

🌕10月の満月:ハンターズムーン(狩猟月)

10月は、先住民が冬になる前に狩猟を盛んに行う時期であることが由来です。

🌕11月の満月:ビーバームーン(ビーバー月)

北米では11月頃に、毛皮をとるためにビーバーを捕らえる罠を仕掛けていたことが由来とされます。

🌕12月の満月:コールドムーン(寒月)

12月に入ると本格的な冬が訪れて、寒さが厳しくなることが由来です。

マイクロムーンやスーパームーンとは

地球の衛星である月は、地球のまわりを公転していますが、公転の軌道は楕円となっていて、月と自分との距離によって決まるため、月の見える大きさに影響します。
1公転の間で最も近づく場所を近地点(約356,000km)、最も離れた場所を遠地点(約407,000km)といいます。マイクロムーンは、地球から最も遠い「遠地点」で満月となり、月がいつもより遠く、小さく見えます。反対に「近地点」で満月となる時がスーパームーンで、いつもより近く、大きく見える月です。近地点と遠地点を比べると、見かけ上の大きさは約14%、明るさは約30%もの違いがあります。

ブルームーンやブラックムーンとは

最も一般的に知られている定義は、ひと月の間に現れる2回目の満月のことをブルームーン、2回目の新月の場合はブラックムーンと呼ぶものです。この定義は誤りなのですが、広く浸透して現在でも多くのメディアで引用されています。
本来は1季節に4回の満月が起こる時の3回目の満月がブルームーン、1季節に4回の新月が起こる時の3回目の新月がブラックムーンです。「1季節」とは、春分・夏至・秋分・冬至で区切られた3か月ごとの季節のことです。

日本の文化・お月見とは

お月見とは、月を眺めて楽しむ日本の文化で、観月(かんげつ)ともいわれます。
一般には、旧暦の8月15日の月(=中秋の名月・十五夜)と、旧暦9月13日の月(=十三夜)のことで、特に中秋の名月のことを指す場合もあります。

中秋の名月(十五夜)とは

“中秋(ちゅうしゅう)”とは、旧暦の8月15日をピンポイントで表す言葉です。“仲秋(ちゅうしゅう)”と書くこともありますが、仲秋は旧暦8月のことですので、本来は少し違いがあります。“名月(めいげつ)”だけでも旧暦8月15日の月(=中秋の名月・十五夜)や、旧暦9月13日の月(=十三夜)を指します。
中秋の名月は、十五夜や芋名月(いもめいげつ)と呼ばれることもあります。十五夜は、旧暦の毎月15日の満月のことですが、旧暦の8月の月は1年で最も美しく見えることから、旧暦8月15日の中秋の名月の夜を表すことが一般的です。なお、中秋の名月は、太陰太陽暦(旧暦)で決まるため、必ずしも満月にはならず、1~2日ずれることがあります。これは、月の公転軌道は楕円形で、新月から満月までの周期は13.9~15.6日と変化があるためです。2023年は中秋の名月と満月が同じ日でしたが、次回は少し間隔が空いて2030年です。

十三夜とは

旧暦で毎月13日の夜のことで、特に旧暦9月13日のお月見を指すことが多くなります。
十五夜に次いで美しいとされ、十五夜の約1か月後であることから「後(のち)の月」ともいいます。中秋の名月とあわせて「二夜(ふたよ)の月」と呼ばれ、どちらか一方しか見ないことは縁起が悪く、「片見月(かたみづき)」と呼びます。
十三夜も中秋の名月と同様に、必ずしも満月とは限りません。秋は晴れる日が多く、大気中の湿度も下がって夜空が澄んで見えることから「十三夜に曇りなし」ともいわれます。