川越まつりは毎年10月第三日曜日とその前日の土曜日に行なわれ、今年2025年は10月18日(土)と19日(日)に開催されます。
2日間の来場者数は、一昨年2023年は56万1千人、昨年2024年は73万8千人と多くの方が来場し、石岡のおまつり(茨城県)、佐原の大祭(千葉県)と並び、関東三大祭の一つと称されています。
このコラムでは、川越まつりの歴史や見どころ、過去10年分や2025年の天気について解説します。
川越まつりってどんな祭り?
川越まつりは10月14日に氷川神社で行われる「例大祭」に始まり、現在の山車行事の原型となった伝統儀式の「神幸祭」、「山車行事」から成り立っています。
起源は、慶安元年(1648年)に、当時の川越藩主である松平信綱が、川越氷川神社へ神輿や獅子頭、太鼓などを寄進し、祭礼を奨励したこととされています。2005年には国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。江戸幕府公認のお祭りである、山車行列が特徴の江戸「天下祭」の様式や風流を今に伝えています。
見どころは?
最大の見どころは豪華絢爛な山車による「曳っかわせ(ひっかわせ)」です。
山車が出会うと正面を向き合わせ、笛や太鼓、踊りなどのお囃子で競演がはじまります。
特に夜に行なわれる「曳っかわせ」は、曳き手が明かりのともった提灯を掲げ、声援が飛び交い最高潮の盛り上がりとなります。
山車は全部で29台あり、山車の構造は2層の鉾と人形からなり、上層部と人形は迫り上げ式のエレベーター構造となっています。これは本来、城の門をくぐるために伸び縮みできるようにした仕掛けです。
また、多くの山車の囃子台は360度水平に回転する回り舞台となっていて、どこから見ても美しく見られます。
川越まつりの天気傾向
ここでは、2013年から2024年の過去10回の開催状況を振り返ります。
なお、降水量は川越が鳩山・所沢・さいたまの中間地点にあるため3地点のアメダスデータを使用し、気温は川越に最も地形の似ている鳩山で検証しました。また、新型コロナウイルスの影響で2020年と2021年は中止となっています。
まとまった雨の降った日も
2023年の2日目は、関東に前線を伴った低気圧が接近し雨が強まったため、神幸祭が中止となりました。
2019年の1日目は前線を伴った低気圧が関東を通過し、朝まで雨となりましたが、日中は天気の崩れはなく無事開催となりました。
2013年の1日目は開催されたものの、2日目は湿った空気が流れ込み、朝から本降りの雨となりました。山車や露店の出店が通常よりも少なかったものの冷たい雨の中、囃子や太鼓などが行われました。
開催期間となる10月は高気圧と前線や低気圧が行き交い、天気か短い周期で変わりやすい時期です。
秋雨前線が関東に停滞し、日本の南に台風がある場合は、台風から離れた前線周辺でも大雨となることがあります。雨の予想される日は、スケジュール変更などに注意が必要です。
一日の寒暖差大きく、雨が降ると日中も肌寒い
2018年や2022年など高気圧に覆われて晴れた年は、最高気温が20度を超えています。
2015年の2日目、2022年と2023年の1日目は最高気温が25度を超え、動くと汗ばむような陽気となりました。
一方、2013年や2017年はくもりや雨となり、気温は朝からほとんど横ばいとなり15度前後と、肌寒くなりました。
今年2025年の川越まつりはどうなる?
18日(土)は、高気圧に覆われるため秋晴れとなるでしょう。
夜は前線が近付く影響で雲が広がり、雨の降る可能性もあるため最新の天気予報を確認してください。
最高気温は26度と、昼間の時間帯は暑がりな方は長袖だと暑く感じられるかもしれません。
ただ、夜は冷えますので、調節しやすい服装でお出かけください。
19日(日)は前線が通過し、雲が広がりそうです。午後は一時的に雨の降ることがあるでしょう。折り畳みの傘があると安心です。
最高気温は24度ですが、日差しがなく北よりの風も吹くため気温の数字よりも肌寒く感じられるかもしれません。日中は秋物のジャケットなど暖かい服装がおすすめです。
・18日のポイント 寒暖差対策と夜は折り畳みの傘の用意を
昼と夜の寒暖差が大きくなりますので、調節しやすい服装がおすすめです。
夜の行事に参加する場合は軽量コンパクトになる上着を用意すると便利です。
また、夜は折り畳みの傘があると安心でしょう。
・19日のポイント 念のため雨の対策を
当日に大雨となる可能性は低いですが、予報が変わる可能性がありますので、念のため雨天時の変更点を確認しておくと安心です。
雨天時は、山車を曳行(えいこう)するかは各町内の判断となるため、曳行される山車の数が減ることが予想されます。
また、市役所前山車巡行などの行事は、当日に中止になる可能性があります。
公式ホームページなどで最新の情報を確認しましょう。
さらに、駐車場の一部が終日利用できないことがあるため、車を利用する場合も注意が必要です。
当日の天気を確認して川越まつりを楽しみましょう!
<参考>
川越まつり公式ウェブサイト
https://www.kawagoematsuri.jp/index.html
川越總鎮守 氷川神社
https://www.kawagoehikawa.jp/
気象庁「過去の気象データ検索」(2025年10月14日閲覧)
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/