【フジロック直前】台風は回避するも週末の苗場は厳しい暑さ!過去~2025年最新の天気傾向を徹底解説

今週末の7月25日(金)~27(日)は、新潟県・苗場スキー場で『フジロックフェスティバル』が開催されます!山の天気は変わりやすく、さらに台風が発生・接近して、過去には大荒れとなったこともあります。
過去の天気をもとにフジロックの傾向を知り、2025年のフェス当日の天気や気温について確認していきましょう!

フジロックフェスティバルとは

フジロックフェスティバル(以下、フジロック)は、日本のロック・フェスティバルの先駆けとなった野外音楽フェスティバルです。『SUMMER SONIC』、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』、『RISING SUN ROCK FESTIVAL』とあわせて『日本4大野外フェス』とも呼ばれます。
フジロックは1997年に山梨県の富士天神山スキー場で開催されて以来、夏に行われています。1997年の第1回は台風直撃の中で初日が開催され、ヘッドライナーのレッド・ホット・チリ・ペッパーズが機材を破壊して終了して伝説のフジロックとも言われています。第2回となる翌年の1998年は東京都の豊洲で開催され、第3回目となる1999年以降は新潟県湯沢町の苗場スキー場に会場を移し、今年2025年で28回目の開催となります。

会場の苗場スキー場はどんな場所?特徴やアクセス方法とは

苗場スキー場は、新潟県南魚沼郡湯沢町にあるスキー場です。苗場プリンスホテルと直結していて、近隣には温泉もある日本有数のスキーリゾート地となっています。
アクセス方法は限られていて、車で行くか(駐車券が必要)、オフィシャルツアーバスを使うか、JRの越後湯沢駅からシャトルバス(有料)を使うかです。それぞれメリット・デメリットがあり、車は会場周辺で混雑する可能性があり、電車だと日帰りの場合はヘッドライナーが最後まで見られません。宿泊する場合は宿が早くから争奪戦で、テント泊は会場から近い上にホテルより安く済みますが、天気の影響を受けやすく、2018年は暴風雨によりテントの倒壊が続出しました。

フジロックフェスティバルの天気の特徴

ここからは、平年のこの時期やフジロックが現在の開催地・苗場スキー場となった1999年以降の天気(※開催中止となった2020年を除く)を、北北西方向に約17km離れた新潟県・湯沢のアメダスから見ていきます。
湯沢のアメダスは標高340m、苗場プリンスホテルで標高約900m、さらに苗場スキー場内も標高差が最大で889mありますので、一般的に気温は3~9℃ほど下がります。また、距離も少し離れるため、局地的に雨雲が発生している可能性があります。

・平年7月下旬の天気とは

平年(1991-2020年)の新潟県・湯沢の7月下旬の降水量は63.5mmとなっています。北陸地方の梅雨明けは7月23日頃のため梅雨末期の大雨となりやすい時期ですが、今年2025年は7月18日に梅雨明けの発表がありました。
台風は7月頃から発生数・接近数ともに増え始め、進路がフィリピン方面ではなく太平洋高気圧の縁に沿って進むことが多くなります。高気圧の勢力が強い場合は本州付近への影響は少ないものの、高気圧が弱まるタイミングで接近すると上陸することがあります。
新潟県・湯沢の7月下旬の気温は、日最高気温が30.0℃、日最低気温は20.7℃と、朝晩は気温がやや下がるものの、日中は厳しい暑さとなります。梅雨明け直後は一年で最も熱中症の救急搬送者が多い時期です。

・1999年~2024年の開催期間の天気・気温の傾向

<天気の傾向>

フジロック降水量

1999年以降の過去の開催期間中、新潟県・湯沢のアメダスで1日に0.5mm以上の雨を観測したのは37回で、約50%の確率で雨が降っています。3日間雨を観測した年は6回ありますが、3日間通して雨を観測していない年(※0.5mm未満)も7回あります。晴れると強い日差しが照り付けますが、山の天気は変わりやすく、急変に注意が必要です。
2011年は新潟県内で記録的な大雨となり、金曜日から土曜日にかけて苗場スキー場も土砂降りとなり、地面は沼地のようでした。2017年の土曜日や2019年の土日は湿った空気が流れ込んで大雨となり、2019年は新潟県内で非常に激しい雨を観測しています。
台風の発生状況をみると、過去の開催年の半数以上で日本近海に台風が発生していて、2015年には長崎県に、2018年と2019年は三重県に上陸しています。ただ、台風が発生した年でも本州付近に夏の高気圧が張り出していれば、新潟県では晴れることがあります。

<気温の傾向>

フジロック最高気温

新潟県・湯沢のアメダスの過去の開催日の最高気温は平均で約30℃です。ただ、日本の南海上に台風があると、南風が流れ込んでフェーン現象で気温が上がり、猛暑日となることもありました。会場は標高が上がるので湯沢のアメダスより3~9℃ほど気温が下がるのと、地面がコンクリートでないため照り返しも抑えられますが、熱中症対策は必須です。
雨で気温の下がる年もあり、2003年は1日目と2日目が20度を少し超える程度で、2014年は2日目と3日目の最高気温が10℃近く違います。夜も気温がガクッと下がるので、どんなに昼間が暑くても、軽く羽織れるものは必須です。

2025年のフジロックの天気はどうなる?

フジロックの天気

ここ3年は荒れた天気がなく、暑さが厳しくなっていますが、今年2025年はどうなるのでしょうか。
25日(金)~27(日)の3日間は、高気圧に覆われるため、よく晴れて日差しが届くでしょう。ただ、25日(金)午後をピークに大気の状態が不安定となって急な雨や雷雨となるおそれがあり、土日も雨のぱらつく可能性があります。晴れていても雨対策グッズを用意しましょう。
例年7月下旬は一年でも最も気温の高い時期に突入しています。期間中は新潟市など平野部を中心に猛烈な暑さが予想され、苗場の日中の気温は30度前後まで上がり、朝晩は18度ぐらいとなるでしょう。熱中症のリスクが高まり、また朝晩と日中で気温差が10℃以上ある予想となりますので、軽く羽織れる物もご用意ください。

野外フェスティバルの雨対策のポイントは?

カッパ比較

<レインウェアの選び方>
レインウェアは素材などによって耐水圧(生地にしみこもうとする水の力を抑える性能)が異なります。人の動作や体重によって圧力は変わりますが、小雨であれば耐水圧は300~500mm程度あれば十分です。大雨の場合は耐水圧が10,000mm、台風など嵐の場合は耐水圧が20,000mm以上のものが求められます。嵐の場合はフェスが中止になる可能性もありますので、目安としては10,000mm以上のものをご用意いただくとよいでしょう。
また、透湿性(水分を生地の外へ逃がす性質)も重要で、蒸れにくくするためには、最低でも5,000g、可能であれば8,000g以上のものをお選びください。悩んだ場合はゴアテックス素材を選ぶとよいでしょう。
形はフェス用に新調するのであればポンチョ型かセパレート型がおすすめです。

<靴の選び方>
足元は、基本的には防水性・撥水性に優れたスニーカーで大丈夫です。1時間10mm以上の雨が降ると地面から跳ね返りがありますので、①長靴、②トレッキングシューズ、③スポーツタイプのサンダルのいずれかがあると安心です。1時間20mm以上の土砂降りになると、長靴を用意した方がよいでしょう。

そのほかの対策はこちらをチェックしましょう!
・野外音楽フェスの熱中症対策はこちら⇒https://sorakura.jp/festival_caution02/
・野外音楽フェスの強風対策はこちら⇒https://sorakura.jp/festival_caution03/

<参考>
・FUJI ROCK FESTIVAL 公式サイト
https://fujirockfestival.com/

・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php