【気象予報士が解説】6月は暑かった!この先の暑さの見通しは?水不足の懸念は?

今日30日(月)は6月最終日となりますが、6月の気温の振り返り&この先の見通しを気象予報士が解説していきます!

6月は暑かった!都心では今日で6月は13回目で最多に!

6月は全国的に気温が平年よりも高くなりました。特に、北日本と関東は、昨日29日(日)までの気温が平年よりも2度以上も高くなった地域がほとんどです。近畿地方と中国・四国地方、九州北部地方は速報値としては6月初めて梅雨明けとなり、梅雨明け後は連日35度を超えるような危険な暑さでした。
東京都心では6月の月平均気温が1875年から始まる150年の統計の中で最も高くなる見込みで、6月としては異例の暑さでした。また、真夏日の観測記録は今日で6月としては13日目になり、これまでの10回を大幅に多く、過去最多記録を更新しました。

6月の降水量は平年並み!ただ・・・


梅雨明けの発表がまだの地域も含め、梅雨が明けたような晴天となっていますが、北海道から九州の6月の降水量は、いまのところ平年並みとなっている所が多くなっています。
6月は、天気の傾向が週替わりとなり、6月の2週目の6月9日(月)からの1週間は梅雨前線が停滞し、続々と梅雨入り(速報値)の発表がありましたが、3週目の6月18日(水)以降は日本周辺の天気図上から梅雨前線が消滅し、記録的な暑さとなりました。4週目の6月22日(日)頃からは再び梅雨前線が南下し、本州付近に停滞。台風2号が熱帯低気圧に変わりながら接近し、東京都内でも激しい雨が観測されました。
そして、先週27日(金)は太平洋高気圧が再び勢力を強め、西日本では記録的な早さで梅雨明けとなっています。

この先は猛暑と水不足が懸念


この先も猛暑は続くのでしょうか?
気象庁から24日(火)に発表された最新の3か月予報によると、気温は全国的に平年よりも高い予想です。夏を代表する『太平洋高気圧』と、上空にある中国大陸から張り出す『チベット高気圧』がともに、北へ張り出しを強め、高気圧が重なる時期があるでしょう。太平洋高気圧+チベット高気圧の二段重ねの高気圧によって、全国的に暖かな空気が流れ込みやすく、猛暑が続く予想です。
また、降水量は9月にかけて全国的にほぼ平年並みの予想です。ただ、7月は北日本から西日本では、少ない可能性が40%とほかに比べてやや低く、少雨となる可能性があります。
今年と同様に例年より早く梅雨が明けた2008年は、四国で7月以降、少雨が続きました。四国の水がめとも言われる早明浦ダムの貯水量が、6月末は100%でしたが、8月下旬には0%となりました。
台風などが接近・上陸すれば急速に回復する可能性もありますが、普段の生活から水を大切に使うなど、節水を心掛けたほうが良いかもしれません。

<参考・画像引用>
・気象庁「向こう3か月の天候の見通し」(閲覧日2025年6月30日)
https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/kaisetsu/?term=P3M

・気象庁「天候の状況」(閲覧日2025年6月30日)
https://www.data.jma.go.jp/stats/data/mdrr/tenkou/indexTenkou.html

・四国地方整備局「2008年 早明浦ダム貯水率(利水貯水量)」
https://www.skr.mlit.go.jp/yoshino/pdf/yoshinogawa_dam/sameura/h20.pdf