6月が終わり、西日本では記録的な早さで梅雨明けとなりましたが、夏らしく晴れた日は星空を眺めてみましょう!夏の星空は、冬に次いで明るく輝く一等星が多く、空の暗い場所では流れ星や天の川の観測にもぴったりです!
7月7日(月):七夕の織姫星と彦星を探してみよう!
中国で生まれた七夕(たなばた)伝説。実際の夜空で織姫星(おりひめぼし)と彦星(ひこぼし)を探してみましょう。織姫星はこと座の一等星ベガで、彦星がわし座の同じく一等星アルタイルです。
夜空での探し方は、青白い色の織姫星でもある「こと座のベガ」が、深夜には北の高い空に位置しますので、ベガを起点に「はくちょう座のデネブ」と彦星でもある「わし座のアルタイル」を探してみましょう。ベガ・デネブ・アルタイルは夏の大三角で、七夕の7月7日だけではなく、この時期は晴れていれば見つけられますので探してみましょう!
なお、七夕伝説では、年に一度、織姫星と彦星が出会いますが、ベガとアルタイルの実際の星の距離はおよそ14.4光年。光の速さでも14年以上が掛かってしまい、光のスピードで移動したとしても1年に一度会うことは難しくなっています。
7月11日(金):7月の満月・バックムーンを観察してみよう
7月の満月は午前5時37分に迎えます。東京都心では、午前4時20分に西の空に沈んでしまうため、満月を観察するのであれば、前夜から楽しむことをおすすめします!
アメリカの先住民族ネイティブアメリカンの多くの部族は、各月の満月に名前をつけて、季節進行を把握する手掛かりにしていました。7月の満月はバックムーン(牡鹿月)で、雄鹿の角が生え変わる時期であることが由来とされています。
7月31日(木):筆者一押し『みずがめ座δ南流星群』!夏休みに見たい流星群は?
筆者の今月の一押しは「みずがめ座δ(デルタ)南流星群」です。
7月中旬から8月中旬頃に活動する流星群で、ほぼ一晩中観察することができますが、流れ星が流れる放射点が少し高くなる午後11時頃から観察してみましょう。7月の新月は25日(金)に迎え、月齢6の半月に近い月は日付が変わる前には西の空に沈むため、観測の条件は比較的よさそうです。極大を中心とした数日間は1時間に5個程度の流れ星を観察できるでしょう!
また、毎年8月のお盆頃にピークを迎えるペルセウス座流星群も少しずつ出現し始めていますので、キャンプや旅行、帰省などで空が暗い場所に行く際は、星空を眺めてみましょう。
今月の星空情報では気象予報士が今月の星空のポイントを解説しています!
<参考>
・国立天文台「七夕について教えて」
https://www.nao.ac.jp/faq/a0309.html
・国立天文台「各地のこよみ」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/
・国立天文台「主な流星群」
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html
・東京の星空・カレンダー・惑星(2025年7月)
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/07.html