天気予報で使われる「時間」の呼び方って?朝や夕方、夜など気象用語としてのルールを分かりやすく解説!

6月10日は「時の記念日」です。現在の暦(グレゴリオ暦)の671年6月10日に、漏刻(水時計)と鐘鼓によって初めて時を知らせたという「日本書紀」の記述が由来となり、1920年に制定されました。
時間は私たちの生活のさまざまな指針となっていますが、天気予報にも密接な関りがあります。このコラムでは、天気予報で使われる「時間」に関する気象用語について簡単に解説していきますので、天気予報を見る際の参考にしてください!

天気予報で使われる1日の時間細分とは

1日の時間細分

気象庁が発表する天気予報には、時間を区分する明確なルールがあります。私たち気象予報士は当たり前のようにこの表現を使いますが、一般的な時間区分のイメージと少し違いがあるかもしれません。
0時から24時までは”3時間ごと”に分けられ、それぞれをあらわす用語は以下の通りです。
・0時頃~3時頃:未明
・3時頃~6時頃:明け方
・6時頃~9時頃:朝
・9時頃~12時頃:昼前
・12時頃~15時頃:昼過ぎ
・15時頃~18時頃:夕方
・18時頃~21時頃:夜のはじめ頃
・21時頃~24時頃:夜遅く

午前中と午後を分けるのは、昼の12時(正午)で、その前後を昼頃ということもあります。また、日中とは9時頃から18時頃までのことで、夜は18時頃から24時頃までです。

予想気温の見方

なお、天気予報では、朝の最低気温の場合は0時~9時の最低値、日中の最高気温の場合は9時~18時の最高値を対象として発表しています。

そのほかの「時」に関する気象用語とは

一日の時間をあらわす表現以外にも、季節や時間経過など、さまざまな気象用語があります。見かける機会の多いものをいくつかピックアップして解説します。

・春・夏・秋・冬

季節をあらわす表現にも気象庁の定めるルールがあります。
・春:3月から5月まで
・夏:6月から8月まで
・秋:9月から11月まで
・冬:12月から2月まで

これとは別に「二十四節気」でも1年を春夏秋冬の4つの季節に分けていて、「立春(2月4日頃)」「立夏(5月5日頃)」「立秋(8月8日頃)」「立冬(11月8日頃)」になると、”暦の上では”季節が移り変わります。ただ、二十四節気は古代中国の黄河流域の季節に基づいているため、日本の季節に置き換えるとズレが感じられます。

・暖候期と寒候期

気象庁では、1年を夏半年と冬半年に分けることがあります。
・暖候期:4月から9月まで
・寒候期:10月から3月まで

また、気象庁は年に2回、暖候期予報と寒候期予報を発表していて、暖候期予報は2月25日頃にその年の夏(6月~8月)の天気傾向を、寒候期予報は9月25日頃にその年の冬(12月~2月)の天気傾向を予報しています。

・平年

気象庁では「過去30年間の平均値」を平年値として10年ごとに更新しています。現在使われている値は「1991年から2020年の30年間の平年値」です。
似たような言葉に「例年」がありますが、こちらは”いつもの年”をあらわす解説用語です。

・一時と時々

時々とは

「時々」という予報用語は、現象が断続的に起こり、その発生した時間が予報期間の2分の1より短い場合を指します。断続的という意味は、「時々途切れながらも続いていく状態」を意味し、現象の切れ間がおよそ1時間以上あることを指します。

一時とは

「一時」という予報用語は、現象が連続的に起こり、その発生した時間が予報期間の4分の1より短い場合を指します。連続的とは、「切れ間なく続く状態」を意味し、現象の切れ間が1時間未満のときを指します。

<参考・引用>
・気象庁「時に関する用語」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/toki.html