【初夏の嵐に警戒】今夜は西日本で明日朝は関東を中心に大雨&暴風に!事前に対策を見直して

今日9日(金)の午前中はすでに九州で1時間30ミリ以上の激しい雨や、西日本では強い南風が観測されています。このあと、明日10日(土)にかけては荒天が予想されますが、最新の見解やメカニズム、対策について気象予報士が解説していきます。

なぜ荒天に?低気圧の発達メカニズム

春に低気圧が発達するメカニズム
春に低気圧が発達しやすいのは、冬の名残の冷たい空気と初夏の暖かな空気、2つの性質の異なる空気がぶつかり合うためです。
今回の低気圧も低気圧の南側には、梅雨末期に入るような暖かく湿った空気が流れ込み、低気圧の北側には冷たい空気が流れ込んできています。
低気圧や前線は発達しながら通過し、明日にかけては太平洋側を中心に警報級の大雨となる可能性があります。今日は西日本では暴風にも警戒が必要です。

予想される雨や風はどれぐらい?いつまで警戒が必要?

非常に激しい雨
今日9日(金)夜は九州を中心に局地的に1時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、明日10日(土)は日中にかけて近畿から関東の沿岸を中心に警報級の雨となる可能性があります。予想される雨の降る量は、いずれも多い所で以下の通りです。
【明日10日朝にかけての24時間】
・関東地方50ミリ
・伊豆諸島80ミリ
・東海地方80ミリ
・近畿地方120ミリ
【明後日11日朝にかけての24時間】
・関東地方60ミリ
・伊豆諸島60ミリ
・東海地方150ミリ
局地的には滝のような降り方が予想され、非常に激しい雨が降ると傘がまったく役に立たない雨となりますので、外出の際は雨雲レーダーで出発地だけではなく目的地の雨の様子も確認するようにしてください。
風の強さ
また、今日9日(金)は九州北部や山陰で瞬間的には30メートルの突風の吹く可能性があります。最大瞬間風速が30メートルの風が吹くと、車を通常の速度で運転するのが困難になったり、看板が落下・飛散したり、倒木や家屋が倒壊したりするレベルの暴風です。9日(金)11時現在、すでに暴風警報の発表されている地域がありますので、警戒・注意を続けてください。

いま見直したい!大雨と暴風の対策

 

大雨と暴風が予想されていますが、事前に対策をしておきましょう。本州付近では、例年6月上旬に梅雨入りを迎え、台風の接近が多い9月にかけて荒天となることが多くなります。荒天が予想されるたびに少し面倒に感じても、対策を見直すことが大切です。
・大雨の対策

非常用持ち出し袋
大雨の前には必ず非常用持ち出し袋の中身を確認しましょう。本格的な雨のシーズンを前に飲料水や非常食の賞味期限が切れていないか、電池がちゃんと使えるかなど、チェックすることをおすすめします。また、出産やお子様の成長に伴い、また持病などによっては、必要になってくるものが変わってきますので、いま一度、過不足がないか確認しましょう。

・暴風の対策

強風対策
出典:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201304/2.html

暴風が予想される場合は、事前に飛ばされやすい物を屋内にしまいましょう。電柱が倒れて停電となる可能性もありますので、事前にスマートフォンやモバイルバッテリーの充電を満タンにし、懐中電灯の準備もしておきましょう。
さらに、鉄道などの公共交通機関が乱れる可能性があります。鉄道が運休したり、飛行機が欠航したりする場合もありますので、事前に情報を確認してください。

<参考・引用>
・政府広報オンライン「台風並みの暴風となる「春の嵐」「メイストーム」。気象情報や警報・注意報に注意して安全対策を」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201304/2.html