【気象予報士が解説】今週後半は関東~九州で気温急上昇して夏日地点続出か?熱中症や寒暖差への対策ポイントとは

今週後半は関東~九州で気温急上昇して夏日地点続出!

今週は移動性の高気圧と低気圧が交互に通過し、気温のアップダウンが大きくなるでしょう。
明日15日(火)は西回りで寒気が流れ込み、雨や風がヒンヤリとしますが、16日(水)は東・西日本で気温が上がり、17日(木)から19日(土)にかけては夏日地点が続出しそうです。急な気温上昇で熱中症のリスクが高まり、また一日の中の寒暖差が大きくなるため注意が必要です。
その後は、20日(日)に低気圧が通過して雨が降り、気温が大幅に下がりますが、来週は再び気温が上がり、関東などで夏日となる可能性があります。

春に気温が急上昇する日は熱中症リスクが高まる!

私たちの体は、冬の間は気温が低いため汗をかく機会が少なくなりますが、夏に向かって気温が上昇するとかいた汗が蒸発することで肌の表面の温度を下げます。それによって体の内部の温度や脳の温度の上昇も食い止め、熱中症を防ぐことができるようになります。このように暑さに体が慣れることを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といい、春の急に暑くなる日は暑熱順化が完成していないため、熱中症による救急搬送者が多くなります。
暑熱順化は、有酸素運動などを毎日30分程度続ける場合、数日から2週間程度で完成するといわれています。ウォーキングやサイクリング、筋トレやストレッチなどの運動を週5日程度、時間としては30分ぐらい行って、軽く汗をかくことを習慣化しましょう。サウナや入浴もおすすめです。また、お出かけの際はこまめな水分補給や休憩を心掛けましょう。

春の服装選びのポイントと寒暖差対策アイテムとは?

春は、数日という期間をみても1日を通してみても、寒暖差が大きい時期です。服装選びは最高気温・最低気温や天気マークを見て総合的に判断しましょう。

予想気温の見方

・最高気温・最低気温
天気予報では、朝の最低気温の場合は0時~9時の最低値、日中の最高気温の場合は9時~18時の最高値を対象として発表しています。
多くの方は、日中が活動のメイン時間だと思いますので、まずは最高気温を確認し、日中だけのお出かけであれば、予想最高気温と天気に合わせて服装選びをしましょう。
朝早い時間帯や夜に外出予定がある場合は、最低気温も確認します。早朝に出発する際は当日分を、夜遅くまで外にいる予定の際は、翌日分の予報まで確認しておくのがおすすめです。
最高気温と最低気温の差が10℃以上あり寒暖差が大きい場合は、体温調節アイテムを持ってお出かけしましょう!

・天気マーク
くもりマークや雨(雪)マークが付いている日は、気温の数字よりも体感的に寒く感じられることがあります。念のため調節できるアイテムを用意しておきましょう。また、雨や雪の日は、撥水加工が付いているものを選ぶなど服の素材にも気を配るとよさそうです。
風が強い場合も体感気温が下がりますから、風と通しにくい素材のアウターがおすすめです。

寒暖差が大きい日に役立つアイテム

・羽織物
カーディガンなど脱ぎ着のしやすい羽織物は、寒暖差の大きい時期に大活躍します!寒い日はアウターの下に、暖かい日はアウター代わりとして羽織ったり肩にかけたりしてもいいでしょう。

・ストールやスカーフ
首元を暖められるストールやスカーフは、寒さ対策にぴったりです。大きめサイズを選べば、ひざ掛けとしても活用できます。

・インナー
保温性が高く、吸湿性・速乾性に優れた機能性インナーを着こめば、寒い日は暖かく&暖かい日は汗をさらっと吸収して快適に過ごすことができます。