「雑草という名の草はない」朝ドラのモデルにもなった植物学者の牧野富太郎が残した言葉です。どんな草花にも名前があり、この春はお子さまと草花で遊んでみるのはいかがでしょうか?
大型連休中は無料で開放される植物園もあり、お出かけの場所が決まっていない方にもおすすめです。
春の野草!花かんむりを作れたり食べたりできる野草は?
春に花が咲く野草や食べることのできる野草など様々なものがありますが、ピックアップして解説します。
花かんむりを作れる野草とは?
シロツメクサをベースに編んでいくと良いでしょう。花を摘んで茎の部分を交差して持ち、編み込んでいきます。
シロツメクサの花が赤いアカツメクサや、花が黄色い別名キバナツメクサ、コメツブツメクサも一緒に編み込んでみるのも可愛いでしょう。
できあがった草かんむりは、被っても良いですし、おうちに持ち帰って、水を張った大きなお皿に入れるとしばらく飾って楽しむこともできます。
食べることができる野草は?
野草の中には食べることができるものもあります!ただ、よく似た植物でも毒を持つ場合もあるため、複数の植物図鑑などで見比べたり、詳しい人と一緒に見つけたりするようにしましょう。
・ヨモギ
葉の裏に白い産毛が生えるヨモギは、色と香りで見分けることができます。なるべく新芽を摘み、ゆでたあと水にさらし、ペースト状にすると草餅や草団子を作ることができます。
沖縄ではフーチバーと呼ばれ、香味野菜としても利用され、沖縄そばのトッピングやてんぷら、雑炊に入れることもあります。
・のびる
丸い球根が特徴の「のびる」。川沿いの日当たりのよい場所に育ちます。葉っぱをちぎるとネギのような香りがしますが、ニラにも似ている水仙は有毒なため絶対に食べないようにしてください。
熱湯でさっとゆでて、辛子味噌やおかか醤油で和えるもよし、パスタなど洋風に食べても美味しいですよ。
・ツクシ
春になると可愛らしい姿をよく見かけますが、ツクシも食べることができるんです。
茎を覆う「はかま」は固くて食べられないため、少し下処理は面倒ではありますが、はかまを外し、穂と茎の部分を食べます。下茹でを10秒から20秒ほどして、冷水につけるようにしましょう。
卵とじやおひたしなどで食べることができます。
・たんぽぽ
こちらも可愛いフォルムの「たんぽぽ」も食べることができます。西洋タンポポは別名を食用タンポポとも呼ばれ、花は天ぷらに、茎や葉っぱはアクを抜いておひたしにすることもできます。
そして、根っこは乾燥させると「たんぽぽコーヒー」となります。少しあっさりとした味わいですが、カフェインレスのコーヒーとなります。
草むらに入る際は注意!長袖・長ズボンがおすすめ
初夏の陽気になることもあるこの時期ですが、野草を観察するため草むらに入る場合は、必ず長袖・長ズボンにしましょう。
気温20~30度前後では、日本でよく見かけるヒトスジシマカは活動が活発となり、そのほかにも毛虫などの虫が潜んでいる可能性があります。虫よけスプレーをかけるなど対策も一緒にするとよいでしょう。また、植物の中には肌がかぶれてしまう場合もありますので、肌の露出は極力控えましょう。
両手が自由になるリュックサックなどを活用し、日差しを防ぐため帽子があると便利です。
無料で入れる日も!大型連休中に訪れたい東京23区の植物園
河原などで野草の観察も面白いですが、大型連休中は5月4日のみどりの日などに合わせ、各地で植物園が無料で開放されます。
東京23区内で解放される植物園をまとめてみました。
・小石川植物園(東京都文京区)
植物学の研究を目的とした東京大学の施設である小石川植物園。前身は江戸時代で300年ほどの歴史があり、日本最古の植物園というだけではなく、世界でも有数の歴史ある植物園の一つです。
春夏秋冬それぞれの植物を楽しむことができ、都心とは思えない緑豊かな場所です。
みどりの日の5月4日は入園が無料となります。
〒112-0001 東京都文京区白山3丁目7-1
都営三田線・白山駅から徒歩約10分
東京メトロ丸ノ内線・茗荷谷駅から徒歩約15分
・夢の島熱帯植物館(東京都江東区)
特徴的なガラスドームが目印の夢の島熱帯植物館では、熱帯雨林の植物を見ることができ、『東京のジャングル』と呼ばれることもある施設です。隣接する新江東清掃工場のごみを燃やす熱が再利用されています。熱帯雨林のほか、小笠原諸島の貴重な植物を観察でき、日本唯一の食中植物温室も必見です。
建物の中にはカフェやショップも併設されていて、雨でも楽しめる施設です。
こちらもみどりの日の5月4日は入園が無料となります。
〒136-0081 東京都江東区夢の島2丁目1-2
JR京葉線、東京メトロ有楽町線、りんかい線・新木場駅から徒歩約13分
・新宿御苑(東京都新宿区)
都会のオアシスとも呼ばれる新宿御苑(しんじゅくぎょえん)。まわりは新宿の高層ビル群ですが、一歩中に入ると都会の喧騒は無くなり、くつろぎの場としても人気の高い場所です。
東京ドームおよそ12個分もの敷地面積があり、桜や紅葉をはじめ四季折々の植物を楽しむことができます。
広大な芝生も広がりますが、日本庭園のほかフランス式整形庭園やイギリス風景式庭園など各国の庭園も見られることも魅力です。敷地内のレストランやカフェで一休みすることもできます。
今年2025年は、みどりの日の5月4日のほか、昭和の日の4月29日とこどもの日の5月5日も無料で入ることができます。
〒160-0014 東京都新宿区内藤町11
東京メトロ丸ノ内線・新宿御苑前駅から徒歩約5分
東京メトロ副都心線と都営地下鉄新宿線・新宿三丁目から徒歩約5分
JR線・京王線・小田急線・新宿駅南口から徒歩約10分
西武新宿線・西武新宿駅から徒歩約15分
ここまで春に注目したい野草や植物園について解説してきました!
<参考>
・小石川植物園
https://koishikawa-bg.jp/
・東京都「夢の島熱帯植物館」
https://www.yumenoshima.jp/botanicalhall