日本の南を前線を伴った低気圧が通過中です。この影響で北陸から山陰の日本海側を中心に「フェーン現象」が発生し、3月としては記録的な暑さとなっている地点があります。今日の気温の状況や、フェーン現象で注意するポイント、この先の気温傾向について気象予報士が解説します。
日本海側フェーン現象により気温上昇!3月の記録的暑さに
日本の南を前線を伴った低気圧が通過中です。この低気圧や前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、北陸から山陰の日本海側を中心に「フェーン現象」が発生し、気温が上昇して25度以上の夏日となり、3月としては記録的な暑さとなっている地点があります。14時現在、新潟県上越市の高田では30.0度の真夏日を観測し、本州で3月初めての真夏日となりました。
13時40分時点の日中の最高気温は以下の通りです。
新潟県 高田(タカダ) 29.7度 (3月の1位の値を更新)
富山県 魚津(ウオヅ) 29.1度 (3月の1位の値を更新)
富山県 朝日(アサヒ) 29.1度 (3月の1位の値を更新)
長野県 上田(ウエダ) 29.0度 (3月の1位の値を更新)
大分県 院内(インナイ) 28.8度 (3月の1位の値を更新)
鳥取県 青谷(アオヤ) 28.8度 (3月の1位の値を更新)
富山県 氷見(ヒミ) 28.6度 (3月の1位の値を更新)
島根県 浜田(ハマダ) 28.5度 (3月の1位の値を更新)
富山県 伏木(フシキ) 28.5度 (3月の1位の値を更新)
フェーン現象とは?この後の天気で注意することは?
フェーンとは、湿った空気が山を越えて反対側に吹き下りたとき、その風の吹き下りた側(風下側)の地域で、乾燥した高温の風が吹くことをいいます。このフェーンにより、気温が上昇することを「フェーン現象」と呼びます。詳しくはこちらのコラムで解説しています。
今日午後は山陰では所々で雨が降り気温の上昇は抑えられそうですが、北陸では雨の降るタイミングが夜となるため、さらに気温が上昇し真夏日となる地点も出てくる可能性があります。
季節外れの暑さとなっていますので、こまめに水分をとり、室内では換気をしたり、暑さを無理せず冷房を使用するなど熱中症の対策を行ってください。
また、多雪地では、雪解けが進み、なだれや雪解けによる土砂災害の危険性が一層高まりそうです。なだれや雪解けによる土砂災害、河川の増水に注意が必要です。
明日は関東で夏日続くが寒暖差大!29日(土)以降は全国的に寒の戻りで服装選び注意
明日28日(金)は北海道付近の低気圧からのびる前線が通過し、全国的に気温はややトーンダウンします。
関東では最高気温が25度以上の夏日となりますが、夜は北風に変わってヒンヤリしそうです。
明後日29日(土)以降は全国的に気温がグッと下がり、寒の戻りとなるでしょう。最高気温は東北で10度前後、関東から九州も15度ぐらいとなりそうです。朝晩は10度を下回って冷え、冬物のコートの必要な冷え込みとなる日もありそうです。
これまでの初夏のような陽気から気温がガラッと変わりますので、下の表を参考に服装を調節するなどして、体調管理にお気を付けください。