桜観光といえば京都。京都といえば桜。といえるほど桜の季節の京都は華やかで美しいです。
河川沿いでは桜並木が続き、寺社や街全体が桜に彩られ、様々な種類の桜が咲き乱れます。
京都市内では、早咲き・遅咲きの桜もあり長く楽しめ、五重塔との共演などSNS映えする桜スポットもたくさんあります!その中でも厳選して5か所を紹介していきます。観光にお役立てください。
京都の桜の楽しみ方
京都の桜開花スケジュール
京都全体での桜シーズンは、3月下旬から4月中旬といわれています。ただし、同じ場所でも桜の種類によって、開花状況が異なります。河津桜やカンヒザクラなど早咲きの桜は2月下旬~3月中旬、一番多くみられるソメイヨシノは4月上旬頃、オオヤマザクラやサトザクラなど遅咲きの桜は4月中旬~5月上旬に見頃を迎えます。時期によってみられる桜が異なるので、見てみたい桜があれば桜の種類と見頃の時期を確認しておくと安心です。
京都の桜名所5選
京都市内に数ある桜の名所の中でもおすすめの場所を5か所紹介します。
①京都府内で最も早く咲く桜。平野神社の「魁」
平野神社は平安京遷都の際に奈良の平城京から移されたとされる神社です。
平野神社は全国各地の神社の格式の高い二十二社のうち、上七社のひとつで、伊勢神宮や春日大社と同格です。
敷地内には、珍しい10種類を含む約60種類、約400本の桜があり、早咲きから遅咲きの桜まで長い間楽しめます。中でも、魁(さきがけ)という一重の枝垂れ桜は、その名の通り京都府内で最も早く咲くといわれ、ソメイヨシノより一足早く3月中旬に開花します。
ライトアップは「平野の夜桜」と名高く、多くの人々が訪れます。
京都には平野神社が原木の桜も多いそうです。
・住所:〒603-8322 京都市北区平野宮本町1
・アクセス:
嵐電(京福電鉄)北野線「北野白梅駅」から徒歩7分
京阪「三条」駅から 市バス15系統「衣笠校前」下車徒歩3分
・例年の見ごろ: 3月中旬~4月下旬ごろ
・桜ライトアップ:2025年3月22日~4月13日
・桜本数:約400本
・桜の種類:約60種類 魁(さきがけ)、平野寝覚(ひらのねざめ)、胡蝶(こちょう)、嵐山(あらしやま)、虎の尾(とらのお)、平野妹背(ひらのいもせ)、御衣黄(ぎょいこう)、松月(しょうげつ)、手弱女(たおやめ)、平野突羽根(ひらのつくばね)、平野撫子(ひらのなでしこ)など
②「祇園の夜桜」といえばここ!円山公園(京都市)の桜
京都市で最も古い公園、円山公園(まるやまこうえん)の園内中央には、「祇園しだれ桜」という桜があり、円山公園のシンボルとなっています。
通称「祇園の夜桜」といい、夜桜のライトアップは見物客を魅了します。
正式名称は、一重白彼岸枝垂桜(ひとえしろひがんしだれざくら)といい、現在は2代目です。初代のシダレザクラは樹齢200年余りで昭和13年(1938)に天然記念物に指定されましたが、昭和22年(1947)に枯死しました。現在の桜は、15代佐野藤右衛門氏が初代の桜から種子を採取し、畑で育成したものを昭和24年(1949)に植栽したものです。
・場所:〒605-0071 京都市東山区円山町
・アクセス:
「京都駅」から市バス206系統で「祇園」下車
京阪「祇園四条」駅から 徒歩10分
阪急「河原町」駅から 徒歩約14分
地下鉄「東山」駅から 徒歩約15分
・例年の見ごろ:3月下旬~4月上旬
・桜本数:約680本
・桜の種類:ソメイヨシノ、ヤマザクラなど
③京都で最も遅咲きの桜。仁和寺の御室桜
画像提供仁和寺
仁和寺(にんなじ)は仁和4年(888)に創建された寺院で、真言宗御室派の総本山です。境内には五重塔や二王門など江戸時代に建立された建造物が並びます。
仁和寺を代表する桜「御室桜(おむろざくら)」は、見頃が遅く、背丈が低い桜です。
中門を北に抜けた先、西側一帯に桜の林があり、古くは江戸時代の頃から庶民の桜として親しまれ、与謝撫村など数多くの和歌に詠まれました。建物と同様に当時と同じ姿を現在に伝えています。
・住所:〒616-8092 京都市右京区御室大内33
・アクセス:
JR「円町駅」から 市バス26系統「御室仁和寺」下車徒歩6分
JR「花園駅」から 徒歩約15分
嵐電(京福電鉄)「仁和寺駅」から 徒歩約3分
・例年の見ごろ:4月上旬~4月中旬
・桜本数:約550本(御室桜は約200本)
・桜の種類:御室有明(おむろありあけ)、ソメイヨシノ、シダレザクラ、御衣黄(ぎょいこう)、各種八重桜など
④太閤秀吉の愛したお花見スポット。醍醐寺の桜
醍醐寺は「日本さくら名所100選」スポットです。豊臣秀吉が晩年、贅を尽くした「醍醐の花見」を行ったことでも知られます。
しだれ桜、ソメイヨシノ、八重桜などが次々に咲き誇ります。
毎年4月第2日曜には、「醍醐の花見」の故事にならい「豊太閤花見行列」が催されます。
・場所:〒601-1325 京都市伏見区醍醐東大路町22
・アクセス:
地下鉄東西線「醍醐駅」下車
JR「山科駅」から 京阪バス22、22A系統で約15分「醍醐寺前」下車
・例年の見ごろ: 3月下旬~4月上旬
・桜本数:約700本
・桜の種類:しだれ桜、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、八重桜など
⑤どこまでも続く桜並木と線路が美しい。蹴上インクラインの桜
蹴上(けあげ)インクラインは、京都市左京区にあった傾斜鉄道(インクライン)です。全長は約582mで、建設当時の明治24年(1891)頃は世界最長でした。
琵琶湖から京都に水を引く目的で建設された琵琶湖疏水は、舟による物資運搬の役割も担いましたが、落差が大きいためにそのままでは船が通行できない区間がありました。そこで、勾配のある水路にレールを敷き、その上を走る台車に舟を乗せ、電動でケーブルカーのようにケーブルで引っ張り上下させて舟を移動していました。
現在は、レールが使用されていたそのままの姿で保存されています。
インクラインの中は自由に歩くことができ、桜の時期はインクラインの両側の桜並木を眺めながら観光することができます。
・住所:〒606-8443 京都市左京区粟田口山下町~南禅寺草川町
・アクセス:
地下鉄「蹴上」駅下車、徒歩約3分
市バス5系統で「岡崎法勝寺町」下車徒歩約7分
・例年の見ごろ: 3月下旬~4月上旬
・桜本数:約100本
・桜の種類:ソメイヨシノ
<参考>
・平野神社
https://www.hiranojinja.com/
・名勝円山公園
https://kyoto-maruyama-park.jp/
・世界文化遺産 京都醍醐寺
https://www.daigoji.or.jp/