【気象予報士が解説】週明けにかけ『南岸低気圧』が通過し都心も警報級の大雪に!交通機関に影響あり

過去には都心にも大雪をもたらしたことのある『南岸低気圧』。都心でも積雪となる可能性が高まってきました。このコラムでは最新の予報を解説していきます。

降るのは雨?雪?温度だけではなく湿度も重要

雨雪判別表南岸低気圧の雪や雨の判別は、私たち気象予報士泣かせと呼ばれるほど、予想が難しい現象の一つです。南岸低気圧によって雪や雨が降る目安の一つに低気圧の通過するコースなどもありますが、今回は『湿度』に着目してみましょう。
気温が低いと雪が降るイメージはあると思いますが、実は湿度によっても降るものが変わるんです。同じ気温が4℃でも。湿度が60%以下の場合は雪、逆に90%以上の場合は雨となります。湿度が低く空気が乾燥している場合は、雪の粒子が上空から落下する際に一部が蒸発して空気を冷やし、雪のまま地上に降りやすくなるためです。

今回は都心で今シーズン初の積雪の可能性も!

関東地方では、明日2日(日)は山沿いを中心に大雪となり、平地でも積雪となる可能性があります。予想される雪の降る量は、いずれも多い所で以下の通りです。
【1日6時から2日6時までの24時間】
甲信地方            3センチ
箱根から多摩や秩父にかけて   2センチ
【2日6時から3日6時までの24時間】
甲信地方            20センチ
箱根から多摩や秩父にかけて   10センチ
関東北部の山地         5センチ
関東南部の平地         3センチ
(東京23区           3センチ)
関東北部の平地         1センチ
【3日6時から4日6時までの24時間】
甲信地方            10センチ
関東北部の山地         10センチ
箱根から多摩や秩父にかけて   5センチ
関東北部の平地         3センチ
関東南部の平地         1センチ

東京都心では、明日は朝晩を中心に雪の混じることがあり、最新の予報で引き続き確認をしましょう。予想より気温が低くなった場合や、降水量が多くなった場合は、警報級の大雪となる可能性もあります。関東甲信では、積雪や路面の凍結による交通障害に注意・警戒をしてください。また、ビニールハウスは倒壊、樹木などへの着雪にも注意が必要です。

交通機関ではすでに運休の可能性の発表も!時間に余裕を持った行動を

東京の雪
JR東日本によると首都圏を走るJR各線で降雪によるお知らせがすでに発表になっていて、積雪になる場合は列車の遅れや運休の発生の可能性があるため、予定がある方は時間に余裕を持った行動をしましょう。また、本格的な受験シーズンとなっていますが、試験会場に向かう際は複数の路線を確認し、万が一に備えてください。
積雪している路面を歩く場合は、両手がふさがらないリュックサックがおすすめで、スノーブーツなど滑りにくい靴の準備もしておきましょう。