【気象予報士が解説】25日にかけて北海道太平洋側で積雪のおそれ!その後は10年に一度レベルの高温でなだれに要注意

この冬は度々寒気が強まり、冬型の気圧配置となって北海道の日本海側は積雪が増加している所があります。ただ、ここ1週間ぐらいは冬型の気圧配置がゆるんで、19日(日)以降は平年を上回る気温が続いています。
この先の北海道の天気や気温の傾向を気象予報士が解説していきます。

今週後半は雪の中心が太平洋側に!来週前半は全道的に大荒れの天気

今日23日(木)夜から明後日25日(土)頃にかけては、北日本を低気圧が発達しながら通過するでしょう。この低気圧は動きが遅く、冬型の気圧配置だと晴天となりやすい北海道の太平洋側に雪をもたらし、25日(土)にかけて積雪が増加する可能性があります。
北海道の日本海側は、明日24日(金)日中までは雪が降りますが、その後は来週28日(火)午前中まで小康状態となるでしょう。
なお、28日(火)午後から29日(水)にかけては、低気圧が急発達しながら通過するため、全道的に雪が降り、大荒れの天気となりそうです。30日(木)以降は再び冬型の気圧配置となって、雪の中心は日本海側となるでしょう。

気温はいつまで高い?この先2週間の気温傾向は

北海道は寒気の影響を受けにくく、今月19日(日)以降は気温が平年を上回っています。この先も気温の高い日が続き、1月中はかなり高くなる日が多く、10年に一度レベルの高温となるでしょう。
2月に入ると気温はやや下がりますが、西回りに寒気が流れ込みやすいため、西側の地域ほど平年を下回り、北海道では平年より高めに推移する可能性があります。

なだれなど融雪災害に要注意!

北海道の多雪地で注意したいのが、なだれや落雪などの融雪災害です。
なだれには、雪の積もっている山の斜面全体が崩れる「全層なだれ」と上層の雪が崩れる「表層なだれ」があり、全層なだれは時速40~80 km、表層なだれは時速100~200kmもの速さで雪が滑り落ちてきます。雪の積もった斜面にシワや割れている部分があったり、雪の塊が滑り落ちてきたりするなど、なだれの兆候がある場合は注意してください。
また、屋根からの落雪にも注意が必要です。除雪作業中に、屋根からの落雪によって埋もれてしまう事故は毎年のように起こっています。雪下ろしなど除雪作業はこまめに行い、比較的気温の高い日は落雪の危険が高い軒先に近づかないようにしましょう。除雪作業は必ず2人以上で声を掛け合い、安全を確保して行うようにしてください。