うそってどんな鳥?漢字ではどのように書く?
うそはヨーロッパからアジア北部にかけて広く分布する鳥で、日本では本州に生息しています。うそのメスは、茶色と黒色の配色ですが、オスは頬から喉にかけて鮮やかな赤色があります。
漢字で書くとうそは鷽と書きます。また、「うそ」は古語で口笛を意味しています。「フィーフィー」という鳴き声が口笛に似ていることが名前の由来で、うその鳴きまねをすることから転じて「嘯(うそ)ぶく」という言葉が生まれたそうです。悲しげな鳴き声が日本で古くから愛されていました。
うそは国内で季節ごとに住む場所を変える 桜を食べてしまうことも
鳥の種類の中でも移動に注目すると漂鳥(ひょうちょう)に分類されます。
漂鳥は、国外を行き来する冬鳥や夏鳥と違い、日本国内で季節によって住む場所を変えます。うそは、夏は緯度や標高の高い山地で子育てをし、冬は山を下りて暖かい地域に移動して過ごします。
古くから愛されている鳥ではありますが、桜の花芽を好んで食べるという困った習性も持ち合わせています。冬から春先にかけて桜の蕾や花をついばみ、桜の木の下に落としてしまいます。桜の名所を訪れてみるとうそに出会えるかもしれません。
うそかえとは? 1月に天満宮で行われる神事!
提供:亀戸天神社
うそかえという行事を知っていますか。聞きなれない方も多いかもしれません。うそかえとは菅原道真を祭る神社、おもに天満宮で行われる神事のことをいいます。
1月7日は福岡県の太宰府天満宮で、1月24日と25日は東京都の亀戸天神社でうそかえ神事が毎年行われます。
うそかえの「うそ」とは、鳥の名前を指します。かつて、天満宮を建設しているときに工事の邪魔をしたハチの群れをうそが追い払ったという伝説から、うそは天神様の御使いとされています。
うそかえ神事は鳥のうその名前を嘘となぞらえて、新年に作られた木彫りのうそを昨年のものと取り替えます。そうすることで、前年に言った嘘の罪を天神様に許してもらい、不幸や災いを避け新年の幸せを願うならわしだと言われています。
提供:亀戸天神社
木彫りのうそ(木うそ)は、神社によって表情が異なります。
東京都の亀戸天神社の木うそは、愛らしいまん丸い目が特徴的です。一方、福岡県の太宰府天満宮の木うそは、釣り目の表情が印象的です。
うそかえ神事当日の天気はそらくらで確認を
いかがでしたでしょうか。うそかえ神事当日の天気はそらくらで確認し、年間で最も気温の低い時期になりますので、暖かくしてお出かけください。
<参考>
・亀戸天神社 公式ホームページ「祭り・年中行事」
http://kameidotenjin.or.jp/events/
・太宰府天満宮 公式ホームページ「鷽替え・鬼すべ神事」
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/omatsuri/usokae-onisube