【しぶんぎ座流星群2025】方角とピークの時間帯は?1月&2025年の天体情報も併せて解説

新年の夜空を駆け抜ける流星「しぶんぎ座流星群」はまもなくピークを迎えます。
このコラムでは、しぶんぎ座流星群と天気、今年2025年注目の天文イベントなどについて解説していきます!

「しぶんぎ座」という星座はない?流星群の方角や時間帯も解説!

「しぶんぎ座流星群」は8月のペルセウス座流星群と12月のふたご座流星群と合わせて3大流星群の一つに分類されます。しぶんぎ座流星群は、流れ星の出現数にはムラがあり、予測も難しい流星群の一つです。
ペルセウス座やふたご座は1922年に国際的に制定された「88星座」に分類されていますが、実は「しぶんぎ座」は存在しません!現在では存在しない「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)」という星座名に由来しています。現在では、北斗七星やうしかい座付近に放射点があります。
しぶんぎ座流星群
今年2025年は極大が1月4日(土)0時頃(3日の深夜)と予想され、この時間はまだ放射点が東の空の低い場所となっていますが、1月4日に日付が変わってから明け方は、放射点が高くなり見頃となるでしょう。この時間帯は月が沈むため、月明かりはなく、観測に好条件となるでしょう!

年始めに願いを!気になる天気は?


ピークとなる4日(土)午前2時頃には空の暗い場所で1時間あたり約30個の流星が見られるでしょう!ピーク時間が短いことが特徴の流星群ではありますが、3日(金)~4日(土)の天気は東京や名古屋、高知をはじめ、太平洋側でかなりの好条件でしょう。大阪や広島は雲の隙間から流星を見ることができるかもしれません。

<1月の天体情報>次の三連休は冬の星座と明るく輝く惑星たちに注目!

今月1月の注目天体は惑星です。来週三連休は冬の星座と惑星の明るい星々と、満月近い月が共演します。都会の空でも開けていれば観察ができるため、お時間のある方はぜひ夜空を見上げてみましょう!

1月10日(金)頃:東の空で「冬の星座」と月&木星が接近

月と木星
1月10日(金)~11日(土)は夕方の東の空にのぼる冬の星座たちと月、木星が接近します。明るい一等星が多い冬の夜空にさらに木星がひときわ目立ちながら輝きますので、ぜひ観察してみましょう!

1月12日(日):火星が地球に2年ぶりに最接近!

火星
地球と火星の距離は9600万kmとなり、接近時としては遠めの距離ではありますが、およそ2年2か月ぶりに観察のチャンスを迎えます。連休中日の1月12日(日)は、冬のダイヤモンドを作るふたご座のポルックス付近に赤く輝く星を見つければ火星ですので、こちらも観察してみましょう!

このほかにも、1月中旬には金星や土星が接近するなど、見ごたえのある惑星が夜空を彩りますで、ぜひ見てみましょう!

<今年2025年の天文情報>目玉となるのは月食!3年ぶりの皆既食に

皆既月食

2回の月食!おすすめは9月

1回目の月食は、今年は3月14日に北海道や東北を中心に月出帯食(げつしゅつたいしょく:月の出の前に月食が始まり欠けたままのぼる)が見られますが、午後5時40分頃の月の出からわずか10分程度の現象のため東の空が開けた場所ではないと確認できないでしょう。
2回目の月食は9月8日で、日本全国で皆既月食が見られそうです。皆既月食が全国で見られるのは2022年11月以来およそ3年ぶりとなります。未明から明け方の現象にはなりますが、皆既は1時間半ほどありますので、夜更かしもしくは早めに起きて観察してみるのも良いでしょう!
次の皆既月食はおよそ半年後の2026年3月ですが、その次は2029年まで日本で見られない状態が続きます。この機会にぜひ見ておきましょう。

8月のペルセウス座流星群と12月のふたご座流星群どちらがオススメ?

本命は12月のふたご座流星群です。
8月のペルセウス座流星群は満月から少し過ぎた明るい月が夜空を照らすため条件は良くないでしょう。12月のふたご座流星群は、月の出が日付に変わる前後からとなるため、月明かりの影響はあまりなく好条件となりそうです。

<参考・画像引用>
・国立天文台「しぶんぎ座流星群とは」
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/quadrantid.html

・国立天文台「しぶんぎ座流星群が極大(2025年1月)」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/01-topics03.html

・国立天文台「ほしぞら情報2025」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/

・国立天文台「令和7年(2025)歴要項」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2025/rekiyou255.html