今週は冬型の気圧配置が続きますが、20日(金)は冬型が緩んで冬至の21日(土)頃は南岸低気圧が通過するでしょう。
クリスマスウィークとなる週明け23日(月)は寒波が襲来しそうです。
気象予報士がこの先1週間の東京の気温について解説します。
冬至頃から冷え込み本格化!クリスマスウィークは東京都心の最低気温は氷点下の可能性
今週のポイントは、冬至の21日(土)頃を境に冷え込みが強まるです。
この先は上空に寒気が居座り、19日(木)にかけて冬型の気圧配置が続くでしょう。
関東では19日(木)は沿岸の地域を中心に日差しが少なく、北風も吹いて厳しい寒さになりそうです。
20日(金)は冬型が緩み、冬至の21日(土)から22日(日)にかけては、本州の南岸を低気圧が発達しながら進むため雲が多く、低気圧のコースによっては関東の平野部で雨の可能性があります。
クリスマスウィークの23日(月)からはふたたび強い寒気が流れ込み、関東では冬晴れとなりますが、全国的に真冬の寒さとなりそうです。東京都心の最低気温は1度と今シーズン一番の冷え込みに並ぶ予想で、予報のブレ幅を考慮すると氷点下1度まで下がる可能性もあります。
気温は地上1.5メートルで観測された気温をもとに予想されているため、地面に近い足元はさらに気温が下がり冷え込みそうです。足元もしっかり防寒してお過ごしください。
疲労回復や寝不足改善につながる入浴方法とは?
来週は強い冷え込みによって、体の冷えをいっそう感じやすくなりそうです。また、師走の寒さや慌ただしさで、疲れの溜まっている方や体調を崩されている方もいらっしゃるのではないしょうか。今回は入浴の効果や疲労回復や寝不足改善につながる入浴方法をご紹介します。
・入浴の効果
① 寝不足の改善
寝不足には、ホルモン分泌のリズムが崩れるなど色々な要因がありますが、交感神経が過敏になっていて、夜でも身体が興奮状態になっている場合があるそうです。そこで、入浴により交感神経と対になる副交感神経を優位にさせることで、興奮状態を抑えることができます。副交感神経を刺激するには、37~39℃のお湯にゆっくりと入るのが効果的です。血圧が下がったり、筋肉がほぐれたりして、身体がリラックスします。なお、身体の中心温度は入浴で一度高くなると、身体から熱が逃げやすい状態になるため、お風呂からあがって1~2時間するとグッと低くなります。この体温の低下は通常の入眠の際にも発生し、眠気を引き起こす要因となっているそうです。よって、就寝前の1~2時間前に37~39℃の少しぬるめのお風呂に入ることで、スムーズに眠りにつきやすくなります。
② 免疫増強・疲労軽減
人間は、熱などによるストレスを受けることで、ヒートショックプロテインという抗ストレスタンパク質を多く分泌する仕組みを持っています。このヒートショックプロテインは身体において、ストレス防御作用や免疫増強作用、タンパク質の合成・分解・修復の補助などの役割を持っているそうです。ヒートショックプロテインを発現させた実験では、被験者の疲労軽減や運動能力向上につながったとの報告もされています。
ヒートショックプロテインは41℃のお湯で15分、42℃のお湯なら10分入ることで、2日後をピークに増加するそうです。ただ、熱いお風呂が苦手な方や、アトピー性皮膚炎・高血圧症など高温入浴を避けたほうがよい方もいらっしゃるでしょう。その場合、日ごろから入浴習慣があれば、40℃のお湯に15~20分入るだけでも免疫アップや疲労回復に繋がるそうです。ご自身の体調と相談しながら、3日おきぐらいに行うのがおすすめです。
浴室と脱衣所の温度差が大きいと体に負担がかかり、ヒートショックのリスクもあります。浴室や脱衣所は暖房機能やヒーターで温めたり、暖房機能がない場合は、お風呂にお湯を溜めるときに蓋を開けておくと湯気で浴室を温めることができます。そのようにすることで浴室と脱衣所の温度差が小さくなり体への負担を軽くすることができます。
賢い入浴方法についてもっと知りたい方は、こちらのコラムでご確認ください。
参考文献
「全身入浴またはシャワー浴の入浴習慣がその後のHSP入浴法に及ぼす影響」伊藤要子ほか 日本健康開発雑誌 第42号
「入浴の人体に及ぼす生理的影響-安全な入浴をめざして」樗木晶子ほか 九州大学医療技術短期大学部紀要 第29号
「お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案 最高の入浴法」早坂信哉 大和書房